The ページ3
次の日、俺は当直でいつものように外科縛りの練習を黙々とこなしていた。
少しでも渡海先生のように患者を救える医者になりたくて。
もう夜中と言っていい時間帯だけど、珍しく急患もないし、呼び出しもない。
俺はかなり集中して練習していた。
また一本増やしたところで、休憩しようと顔を上げると
目の前に二宮先生が座っていた。
「び、ックリした〜。二宮先生いつから？」
「それを始めたぐらいから。集中してたから声かけるのやめたの。」
今から休憩？と立ち上がりながら彼女が言うので、
何かあるのかと構えると、彼女は苦笑して
「取って食べたりしないよ。飲み物買いに行こう、何欲しい？」
「すみません、いいです。自分で出します。」
「後輩は素直に奢られるのが可愛いのよ。」
「ありがとうございます…。」
自販機に2人で向かう途中、彼女は楽しげに聞いてくる。
「世良せんせーって次いつ休み？ご飯行こうよ。」
「本気ですか？次の休みは…明々後日ですかね？」
「明々後日？うーん、私早上がりだから晩御飯でいい？」
夜だからか、メイクを落としている彼女はこの間仮眠室で見た時よりも幼く見える。
「大丈夫です。」
心なしか優しい気もするので、話しやすい。
自販機で先に彼女が購入して、ベンチに腰掛けている。
「二宮先生は渡海先生とお付き合いされているんですか？」
話しやすい雰囲気に乗せられて、ぽろっと質問してしまった。
「…気になる？」
しまった、思った時には時すでに遅し。
後ろには楽しそうな顔をした魔女が座っていた。
「私ね、不倫をするならある程度社会的地位を持った人とすべきだと思うの。特に自分が医者である限り。」
俺は彼女が何を言いたいのか分かり兼ねて、クエスチョンマークが頭に浮かぶ。
「私、愛人してたの。ここ数年の元カレは全部他の女のモノ。」
これを聞いた時の俺の顔はどうなっていたのだろう。
きっとすごく間抜けな顔だったに違いない。
そんな俺を見て、ふふ、と笑うと話を続けた。
「それで、ある日東城大に来た渡海先生にバレてね。
『そんなにスリルある事するんだったら、俺が相手してやるよ』
ってね。
付き合ってるわけじゃないけど、オトモダチとも言い難い関係？って感じ。」
そこまで聞いといてなんだが、聞いてはいけないものを聞いてしまった気がする。
振り返ると少し困ったような顔をしている彼女。
「世良せんせーも一緒にどう？」
俺の反応を見て、目の前の彼女は笑った。
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ななこ(プロフ) - 多恵子さん» 本当ですね！全く気付きませんでした！ご指摘ありがとうございます！！恥ずかしい限りです、 (2018年7月27日 18時) (
レス) id: 7d83a297de (このIDを非表示/違反報告)
多恵子(プロフ) - お節介だと思うんですけど…ニノの漢字が違いますよ！二宮和也です！ (2018年7月15日 7時) (レス) id: 2178e0ef46 (このIDを非表示/違反報告)
ななこ(プロフ) - 、さん» ご指摘ありがとうございます。外しました。以後気をつけます。 (2018年7月6日 1時) (レス) id: 7d83a297de (このIDを非表示/違反報告)
、 - オリジナルフラグちゃんと外しましょう。違反行為です (2018年6月28日 15時) (レス) id: fba24e7b67 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ななこ | 作成日時：2018年6月28日 15時
