未完成

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( ren side )




廉「…、なんやねん、これ」


ずっと楽しみにしとった、Aとの花火大会当日。

朝起きてスマホを見たら、
Aから"今日の花火大会に行けなくなった"とLINEがきていた。






体調でも崩したんかな、とか心配になって
彼女の家を尋ねれば、もうAはそこにはいなかった。






"1週間大阪に旅行に行ったのよ！優太くんに着いてくって、"
"廉くん、聞いてなかったの、？"

Aのお母さんから俺に告げられた事実を聞いて、頭がおかしくなりそうで。








結局Aは優太のことを忘れてなどいなかった。
Aがずっと俺の傍にいてくれてたんは、
ただ単に一人ぼっちの俺に同情してくれとったから。



やから、Aは俺から離れることを選んだ。




"ずっと傍にいる"って約束してくれたのに。
"大好き"って言うてくれたのに。








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廉「…すぐに連れ戻したるからな、A」



世界中の誰よりも、愛おしいA。
Aよりも好きだと思える女なんて、もう二度と現われへんねん。



俺は、Aがおらんと生きていけんから。







廉「…愛しとるよ。A」



どこでAが生きていたって、
この思いは消えることない。

好きで好きで、堪らない。






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スマホのロック画にしてある、
Aの笑顔の写真に、そっと口付けた。







Aを俺の元に連れ戻す方法なんて、
簡単に思いつくんやで？


明日にはきっと、彼女は俺の元へ帰ってきてくれる。







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廉「…戻ってきたら、"お仕置き"、やな？」








頭に浮かぶ、彼女を連れ戻す方法と、
連れ戻したあとの"お仕置き"のことを考えると、

どうしようもない程に、ゾクゾクした。









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