君想い～短編集～ 2 (ページ3)

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とは思いつつも諦められるわけないんだけどな。

A「スガさん、帰ろー？」

菅原「…スカート短い。」

こんなことにすら敏感に反応しちゃうしな。

菅原「なーA。俺が卒業したら、誰がお前のぐーたら注意すんだべな？」

A「んー…卒業したら、ちゃんとするよ。」

菅原「…中学の時みたいに？」

A「うん、そう。」

俺の記憶に残る、髪も巻いて化粧もした、可愛い可愛いA。
一体誰にその姿を見せたいのだろう。
あの可愛い目を、誰に向けるんだろう。

そんなことを考えていたら、無意識に手を握っていた。

菅原「…なんで俺には見せてくんないの？」

A「…見せてたじゃん、ちゃんと。」

A「スガさんに見てもらいたいから化粧もして、頑張って髪も巻いてたのに、見向きもしなかったのスガさんじゃん！それに、怠けた方がスガさんは構ってくれたもん！バカ！」

いつになく饒舌になった。
鋭い目を向け涙を溜めている。
初めて見た、怒っている顔。

俺だってちゃんと目を見て話したかった。
正面から、ちゃんとその姿を見たかった。
生意気なガキだったから、照れくさくて視線を逸らしてたけど…。
本当は素直に、可愛いって言いたかったのに。

菅原「あまりにも可愛いから照れてたんだよバカ！！」

そう言いながら無意識にAを抱きしめていた。
腕の中で固まってしまうA。