【ころん】僕はただ。【さとみ】 (ページ8)

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さとみくんのいる校舎の方の空き教室にひっそり入って今までのことをAが涙目になり、声を震わせながらさとみくんに話した。

正直、さとみくんの助け必要ない。

僕だけを見てもらえるようこんなことしてんだから。

勝手にヒーロー気取りしないでよ。

Aは僕に守られてたら良い。

Aは僕だけを見ていていれば良い。

他の物なんか要らない。

僕は何か言いたげなさとみくんを無視し、『さとみくんはでも大丈夫!!僕がAの事守るから!ね？』と半分無理矢理に。

普通だったら「それでも俺も!」なんて言うのだろう。

でも僕達は違う。

相手がどんな人間か。なんてとっくに知ってる。

まぁまぁ長い間親友として、相棒としてさとみくんとは良く居たんだ。

だから君は...

「ころん。じゃあおねがいな...?でもなんかあったら教えろよ?」

ほらね。

『あったりまえじゃん!任せて!!』

君は僕を信じすぎてるよ。

君の幼馴染みを、陥れたの僕なんだよ？

『じゃあ教室戻るか。A、行こ！』

「うん...!」

やっと僕に微笑んでくれた。

かわいいなぁ...愛しいなぁ...

もっと、も～っと僕を必要としてね。

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