マフィアと探偵 3

番外編二人の約束 7 ページ31

リンネ「……知らないわよ」


ツナ「ええ！？」


リンネの言葉に期待が打ち砕かれツナは声をあげる。そんなツナの様子にコナンは呆れた顔をする。


リボーン「まさかお前まで知らねーとはな。シェリアの末裔だから知ってると思ってたが……、」


沖矢「そうなんですか？」


リボーン「まぁな、プリーモがボスの座を降りた後シェリアに子供が産まれたんだが、父親が誰かもわからず死んじまったがな」


リボーンの言葉に興味を持ったコナンと沖矢はリンネに視線を向ける。


リンネ「別に知る必要ないんじゃない？」


コナン「え？」


後ろに振り返ったリンネの言葉にツナは首を傾げる。


リンネ「あの二人の約束に他人である私たちが知る理由なんてないんだから秘密にした方が二人の為だと思うけど？」


リンネの正論の言葉に探偵の野心が消えたコナンと沖矢。


ツナ「……そっか、そうだよね」


そう言って苦笑いするツナにリンネは再び本棚に向ける。


リンネ(ま、なんとなく知ってるけど言わない方があの人達の為だからね)


実は二人の約束を知っていたリンネ。最初知った時はツナに言おうとしたが、これは二人の事だから敢えて言わなかったのだ。


リボーン「そんなことよりツナ、帰ったら宿題やれよ」


ツナ「こんな時に言う必要ある！？」


その場の雰囲気をぶち壊すように言ったリボーンの言葉にツナはツッコム。そしてツナは悲願するようにリンネに向けて言った。


ツナ「リンネ、何か奢るから宿題手伝って！！」


リンネ「そんなもの自分でやれ」


コナン「そうだよ沢田さん、宿題は自分でやらなきゃ」



即答で言い放った。さらに追い討ちをかけるようにコナンも正論を言う。


リボーン「そう言うことだから覚悟しろよ」


そう言ってドンッと目の前に置かれた宿題にツナは心の中で悲鳴をあげたのであった。








そんなツナとリンネの様子に屋敷の外で窓を除いて眺めているジョットと塀の上に座っているシェリア。


シェリア「……本当に大丈夫なの？」


半目でツナを見ているシェリアにジョットは苦笑い。


ジョット「大丈夫さ、彼は俺の意志を継いだ子なんだからな」


ジョットの言葉にシェリアは眉を寄せため息をついて白い炎に包まれて消えていった。


シェリアが消えたのを見届けたジョットはもう一度ツナとリンネを見てオレンジの炎に包まれて消えたのであった。

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