懐玉-4 ページ10
悟の発言で、沖縄の滞在を1日伸ばすことになった。
彼曰く、「
「あー…Aの水着、結構良い。クるわ」
『無限ってさ、海水の中で息できるのかな』
「沈める気か」
隠す気なく見つめてくる悟の顔を手で反対に押し返す。クズに言われてもな。
「ホント似合ってるよ、可愛い」
傑のストレートな言葉に少し、顔が暑くなる。
ああやだ、アイツ腹黒なのに。こんなの柄じゃない。
ありがとって言ったけど、呟くような声になってしまった。
.
「なに傑の言葉には照れてんだよ」
「男の嫉妬は見苦しいだけじゃぞ」
「そうですよ」
「(イラッ)」
・
海だけじゃなくて、マングローブや名物フード、水族館まで満喫した私達は
護衛3日目、東京の高専の結界内に無事到着した。
今日が同化の日だ。
「これで一安心じゃな!」
「…ですね」
流石にずっと術式を使用していたのが堪えたのか
悟は疲れた表情をしている。
『お疲れ様』
「二度とごめんだ。ガキのお守りは」
「お?」
任務は順調だった。
ハズなのに。
『は?』
目の前で悟が胸を貫かれた。
・
「悟!」
「問題ない」
刺された本人はケロッとしている。
ニットのセーターに安全ピンを通したみたいなものだと。
ほんとやる事が常人じゃない。
「天内優先。アイツの相手は俺がする。
傑達は先に天元様の所へ行ってくれ」
男は悟に任せて、私達は薨星宮へ向かった。
.
「理子様、私はここまでです。
理子様…どうか…」
「黒井、大好きだよ。
ずっと…!これからもずっと!」
「私も…!大好きです…」
2人のお別れを、もっとゆっくりとさせてあげたい。
けれど襲撃の中。そんな時間は無い。
遠くから私と傑は見守っていた。
『理子ちゃん、』
「ああ、行くぞ」
泣き腫らした目元が、酷く痛々しい。
黒井さんに一礼し、薨星宮本殿へと向かった。
・
「階段を降りて門をくぐって、あの大樹の根元まで行くんだ」
『私達はここから先は行けない』
「同化まで、天元様が守ってくれる。
それか引き返して、黒井さんと一緒に家に帰ろう」
この言葉に、理子ちゃんは大きな瞳を見開いた。
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1 - 泣きそうで😭感動モノがあって、呪術廻戦見ているからわかる場面もあって本当にありがとうございます🙏これからも頑張ってくださいね❗✌️ (11月5日 8時) (レス) @page36 id: 053afa639a (このIDを非表示/違反報告)
ましろ@桜川奈々(プロフ) - amroさん» コメントありがとうございます!まさかamroさんからコメントいただけるとは思わず感激しております…!応援ありがとうございます。私も陰ながらご活動応援しております。 (2021年9月6日 22時) (レス) id: aa54ca032f (このIDを非表示/違反報告)
amro(プロフ) - 初めまして、コメント失礼いたします。検索からこちらの作品で出会い一気に読み終えてしまいました。大好きなさしす組と主ちゃんの関係がとてもよくて最後は涙腺崩壊でした…。素敵な作品を拝ませて下さりありがとうございました!これからもご活動応援しています! (2021年7月28日 9時) (レス) id: 18748080be (このIDを非表示/違反報告)
桜川 奈々(プロフ) - 葵さん» コメントありがとうございます!涙腺を刺激できた(?)のであれば私も嬉しいです(´ω`) (2021年5月29日 22時) (レス) id: aa54ca032f (このIDを非表示/違反報告)
葵(プロフ) - 感涙見た時にはもう涙が止まらない。涙腺緩くなったと思った…。 (2021年5月29日 14時) (レス) id: 4534ab9975 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:桜川 奈々 | 作成日時:2020年12月19日 0時