玉折-3 ページ17
悟が部屋から出ていった。
コーヒー苦かったから砂糖もっと用意しといて、って言い残して。
また来る気か。
＿＿言われてしまった。
笑ってるところ、見たことないって。
『はぁ〜…これじゃ感情がない奴みたいじゃん』
即答出来なかったのは自分の落ち度。
最後に笑ったのいつだっけ。
ぼけーっと天井を眺める。
…少なくともお父さんが生きてた頃は笑ってた。気がする。
・
次の日。高専の渡り廊下で、2年の灰原と会った。
「苧環さん！お疲れ様です！」
『おーお疲れ。今日も元気そうで何よりだよ』
「はい！有り余ってます！」
自分で言うんだ。ホント明るいなこの子。
「丁度さっきまで夏油さんと一緒にいたんですよ」
『傑と？それで機嫌いいんだ』
分かりますか！って笑う彼は、誰から見ても傑に懐いている。
「初めてお会いした女性がいらっしゃったので、先に上がってきました」
外に置いてた大きなバイク、その女性のですかね、って疑問符を浮かべる灰原。
知らない女性。大型のバイク。
思い当たる人物が1人。
・
灰原に下のベンチにいると思う、と聞き降りると
傑と、女性が座って話していた。
『九十九さん、なんでここに』
「やあ、久しぶりA。特級認定の任務ぶりかな？」
あの頃はちっちゃかったねー。
なんて笑う彼女。
『勝手に特級に変更したの、私許してませんからね。てか、質問に答えてください』
お陰で死にかけましたから、あの時も。
「まーまー、そんな怒らないでよ。ただ新しい特級2人に会いに来ただけじゃん」
『ホントかなぁ』
この人は凄い人なのだが、如何せん凄みがないと言うか。
それより。
『傑、どうした。九十九さんに変な事でも吹き込まれたか？』
心外だ、と騒ぐ彼女は無視して
静かに頭を抱える傑に声をかけた。
「え、あ、いや。考え事をしてただけだよ」
ああ、またこの笑みだ。
「そろそろ行くよ、時間だ。
夏油君。どちらを本音にするのかは、君がこれから選択するんだよ」
本当は悟にも会いたかったと零しながら、颯爽とバイクに跨る。
「あ、そうだ、最後に。
星漿体のことは気にしなくていい」
それを残して九十九さんは去っていった。
「…でしょうね」
『…あの人はホント』
いつも場を乱して帰るな、嵐みたいだ。
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１ - 泣きそうで😭感動モノがあって、呪術廻戦見ているからわかる場面もあって本当にありがとうございます🙏これからも頑張ってくださいね❗✌️ (11月5日 8時) (
レス) @page36 id: 053afa639a (このIDを非表示/違反報告)
ましろ@桜川奈々(プロフ) - amroさん» コメントありがとうございます！まさかamroさんからコメントいただけるとは思わず感激しております…！応援ありがとうございます。私も陰ながらご活動応援しております。 (2021年9月6日 22時) (レス) id: aa54ca032f (このIDを非表示/違反報告)
amro(プロフ) - 初めまして、コメント失礼いたします。検索からこちらの作品で出会い一気に読み終えてしまいました。大好きなさしす組と主ちゃんの関係がとてもよくて最後は涙腺崩壊でした…。素敵な作品を拝ませて下さりありがとうございました！これからもご活動応援しています！ (2021年7月28日 9時) (レス) id: 18748080be (このIDを非表示/違反報告)
桜川 奈々(プロフ) - 葵さん» コメントありがとうございます！涙腺を刺激できた(？)のであれば私も嬉しいです(´ω`) (2021年5月29日 22時) (レス) id: aa54ca032f (このIDを非表示/違反報告)
葵(プロフ) - 感涙見た時にはもう涙が止まらない。涙腺緩くなったと思った…。 (2021年5月29日 14時) (レス) id: 4534ab9975 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桜川 奈々 | 作成日時：2020年12月19日 0時
