【呪術廻戦】絡まって解けないように

邂逅-1 ページ1

普通に渋谷でクレープとか食べ歩きして。




普通に学校帰りにゲーセン寄って。




普通に恋人とデートして。




小さい頃にテレビで見た



そんな普通のことが出来ないなんて





この世界は紛れもなくクソである。





＿＿まあ恋人なんて最初から居ないけど。





.



チカチカと映るテレビを指差す。



『パパ、これ何？』



「ん？ いちご狩りの特集か〜美味しそうだな」



行きたいのか？


違うよ、何でも無い。なんて返すけど心の中では大アリ。




いや、画面いっぱいに化け物いるんだけど。





化け物の存在をはっきりと自覚した6歳の冬。




私＿苧環(おだまき) Aの世界から"普通"が減った。








どれだけ装ったって見えるものは見える。


小学校に入学してからは頻回に化け物を見るようになってしまった。


てかなんならご対面してる。


こっちが見えない振りしてんのをいい事に顔を覗いてくる。くせーんだよ止めろ。


こんな事やってるからかな。


友達は少なかった。





・






『パパ…？』



父が死んだ。



車に乗ってて、単独事故だった。




助手席に座ってた私は小さな怪我で済んだ。




見知らぬ大人達が忙しなく動く中、ただただ毛布に包まって縮こまっていた。



『パパじゃない…悪いのはパパじゃないのに』



あの時急ハンドルを切ったのは化け物なのに。

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