34、静カナ攻防 ページ40
昔から毎日毎日聞かれてたんだもの、そりゃ嫌にもなるだろ。
『生憎、今の主治医様しか信用していないものでね』
エ「?A、何処か悪いの?」
『いいえ、全然…森さんがウザイぐらいに過保護なだけですよ』
森「え、藤原くん?」
エリス嬢の目線に合わせるようにしゃがみ、笑みを浮かべる。
エ「リンタロウ、ウザイ」
森「理不尽だよ!」
また泣き真似をする森さん。
…駄目だこの人。本当にマフィアの首領なのか今更ながら疑うわ。
森「はぁ…ああ、そうだ」
『…まだ何か?』
先程の雰囲気から一転。
真剣な表情を見せる森さん。
森「実は先程、組合の異能者と遭遇してね。一戦交えてきたところなのだよ__
____探偵社の者が、だけれど」
『!!』
バッ
しゃがんでいた姿勢から一気に立ち上がる。
……先刻から周辺が騒がしかったのはそのせいか…!
『それは何時?』
森「私と藤原くんが再会する数分前かな」
早く云えよ!!!
普段温厚なAさんも憤怒だよ!!!
『…チッ
組合がこんなに早くから動き出すとは…』
しかも此方の動きが読まれている…
読んだ上で、大人数でも関係無しに攻撃出来る異能者を送ってきたか…
周辺の人々が怯えた様子が無かった事から、戦闘は直接この場所で行われたわけではない。そう考えると自ずと異能者が誰かが見えてくる。
『…(モンゴメリか…)
組合には随分と優秀な参謀がいるようだ…』
此方の動きを予知されている気分だ。
森「…推測の速度は相変わらず速いね、流石だよ。
これから探偵社は、組合と戦争になるだろう。そして君は組合と繋がりがある。良くも悪くも目をつけられるだろう。……君の居場所は、本当に探偵社かい?」
その言葉に私は溜息を零す。
『回りくどいですねえ。直球でどうぞ』
森「戻っておいで。それが藤原くんにとっても探偵社にとっても正しい選択__」
『執拗い男は嫌われますよ?
女性にも、この子(エリス嬢)にも』
そう云ってエリス嬢の頭を撫でる。
エリス嬢は嬉しそうな表情を浮かべる。可愛いなぁ。
『私が戻る事は一生ありません(ニコッ
では、二度と会わない事を願っています』
云いたい事だけを云い、私は直ぐにその場を離れた。
・
・
コツ
コツ
『取り敢えず、報告しに行くか…
はぁ…』
呟きながら、煙草に火をつける。
『葉から貰ったワインは、まだ飲めそうにないな…』
オーパスワンを呑むのは、総てが落ち着いてから、かな。
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ましろ(プロフ) - 零さん» コメントありがとうございます!中て、の漢字と当て、の漢字は意味が同じだそうです。というのも私も調べながら使用しております(^_^;)なので、誤字ではないです!ただ常用では無い方の漢字を使用しただけになります! (8月26日 19時) (レス) id: aa54ca032f (このIDを非表示/違反報告)
零(プロフ) - このお話読んだばかりですが面白くて好きになりました。質問なんですが8.9話くらいの会話であった中てたらって当てたらの間違いですか?誤字なのかなと気になりました😖 (8月17日 21時) (レス) id: a9005c748b (このIDを非表示/違反報告)
桜川 奈々(プロフ) - Mさん» Google先生に翻訳して頂いております( ̄^ ̄゜) (2020年10月8日 1時) (レス) id: 9c4eef1db5 (このIDを非表示/違反報告)
M(プロフ) - スペイン語喋れるんですか?! (2020年3月17日 5時) (レス) id: 5bd05575e7 (このIDを非表示/違反報告)
桜川 奈々(プロフ) - 黒猫さん» ありがとうございます!続編さっき出しました!本篇まだですが早めに更新できるようにしますね! (2016年6月9日 23時) (レス) id: d2923cd544 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:奈々 | 作成日時:2016年3月20日 21時