2、日常ノ非日常 ページ4
川に入ってったんなら下流だろ、という事で太宰が飛び込んだ川沿いを歩いていくと
『あー、いた』
国「おォーい!こんな処に居ったか唐変木!」
対岸にあいつは居た。
隣に見知らぬ少年が居たが…今の私には太宰しか映らない。
………殴りたい、その笑顔。
そんな事を考えていた為、国木田・太宰(と時々少年)の会話の内容何て聞こえていなかった。
取り敢えず合流した時に殴っといた。
・
・
太「A…頬がまだ痛むのだけど…」
『知らね』
国「自業自得だろう」
そーだそーだ。
今、とある茶屋に来ている。
なんでも、私の横でお茶漬けを沢山食べている少年に茶漬けを奢ると約束していたそうだ。国木田のお金で。
国「全く…出費計画の頁には「俺の金で小僧が茶漬けをしこたま食う」とは書いていないというのに…」
「んぐむぬ?」
ダンッ
テーブルを叩く国木田。え、少年なんて云ったの……
国「仕事だ!俺と太宰とAは軍警察の依頼で猛獣退治を__」
太「君達なんで会話できてるの?」
『あ、君、名前は?』
「(ビクッ)え、あ、僕は中島敦です!」
何で私を見て驚くんだ。何もしてないんだけど。
太「先刻教えなかったっけ?」
『聞いてなかった』
太「うん。だと思った」
『私は藤原A。よろしく』
中「宜しく御願いします!」
嗚呼、純粋な目をしているな、彼は。
嫌いじゃない。
数分して…
中「はー食った!もう茶漬けは十年は見たくない!」
国「お前…」
国木田が青筋を立てる。
まあそうなるわな。
そこから、彼_中島敦のここまでの経緯を聞いた。
孤児院を追い出され、斃死寸前だったそうだ。
だが、この話の中で気になる点が幾つか有った。
孤児院が経営不振・事業縮小で一人の孤児を追い出す。
そんな話ある筈がない。何か、裏がある。彼も知らない何かが。
国「俺達は恵まれぬ小僧に慈悲を垂れる篤志家じゃない。仕事に戻るぞ」
『太宰のせいでとんだ遠回りをした』
テーブルに肘をついて、ジト目で睨む。
中「皆さんは…何の仕事を?」
太「なァに…探偵さ」
『格好つけんな』
私の一言に顔を俯かせる太宰。
国「探偵と云っても、猫探しや不貞調査ではない。斬った張ったの荒事が領分だ。異能力集団「武装探偵社」を知らんか?」
この言葉で、ぴんとくるものがあったようだ。中島敦君の顔つきが険しくなる。
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ましろ(プロフ) - 零さん» コメントありがとうございます!中て、の漢字と当て、の漢字は意味が同じだそうです。というのも私も調べながら使用しております(^_^;)なので、誤字ではないです!ただ常用では無い方の漢字を使用しただけになります! (8月26日 19時) (レス) id: aa54ca032f (このIDを非表示/違反報告)
零(プロフ) - このお話読んだばかりですが面白くて好きになりました。質問なんですが8.9話くらいの会話であった中てたらって当てたらの間違いですか?誤字なのかなと気になりました😖 (8月17日 21時) (レス) id: a9005c748b (このIDを非表示/違反報告)
桜川 奈々(プロフ) - Mさん» Google先生に翻訳して頂いております( ̄^ ̄゜) (2020年10月8日 1時) (レス) id: 9c4eef1db5 (このIDを非表示/違反報告)
M(プロフ) - スペイン語喋れるんですか?! (2020年3月17日 5時) (レス) id: 5bd05575e7 (このIDを非表示/違反報告)
桜川 奈々(プロフ) - 黒猫さん» ありがとうございます!続編さっき出しました!本篇まだですが早めに更新できるようにしますね! (2016年6月9日 23時) (レス) id: d2923cd544 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:奈々 | 作成日時:2016年3月20日 21時