1、日常ノ日常 ページ3
煉瓦造りのビルの屋上。
其処に、和服姿の少女がいた。
___手に煙草という不釣り合いな格好で。
訂正しよう。少女、ではなく女性。
『…ふぅー……今日は何か面白い事が起こりそうだ』
彼女は煙草を一服し、ニヤッと笑った。
・
・
探偵社ビルの屋上で煙草を吸った後、そのまま事務所へ出勤。
これが私の日課であり癖。
煙草は、余程の事が無い限り外でしか吸わない。
『おはよ』
一言云えば、社内からも
おはようございます!
おはよう!
等と、元気な返事が帰ってくる。
煩いのは嫌いだが、こうゆう返事は好きだ。
……絶対口に出して云わないが。
自分のデスクに荷物を置き、色々と準備をしていると…
国「A、今日は俺と太宰とお前の3人で仕事だ」
眼鏡をくいっとあげながら声を掛けてきたのは、同僚の国木田独歩。
『急だね。昨日はそんな事云ってなかったじゃん』
国「軍警からだ。お前も知っているだろう、「人食い虎」の話を」
『…いつからうち(探偵社)は動物保護団体になったんだか』
国「保護では無い。退治だ」
『はー…気分のらね』
国「仕事だ!行くぞ!」
『太宰はー?』
国「先に降りた」
・
探偵社のビルの前には既に太宰が居り、私が待たせていたようだ。
悪いなとは思わないけど。
太「やあA、おはよう」
『うん』
太「うんって…」
国木田が歩き出したので、何処に行くのか知らない私と太宰も付いていくように歩き出した。
『国木田、依頼内容は?』
どうやら近頃、この辺りで暴れている虎による被害が多いらしく、軍警が虎の討伐を探偵社に依頼したらしい。
軍警(自分等)でやれよ。
太「依頼する迄に随分と時間がかかったものだねぇ。2週間程前から被害報告はあったのに」
『そんなもんだろ』
太「住みにくい街になったものだねー…
ん?良い川だね」
(バシャンッ
『……………』
私はその光景を見て、
またか…
とげんなりしていた。
先を歩いていたのに加え、予定表(笑)の方に集中していた為、気付いて居ない様子の国木田に声をかける。
『……国木田』
国「む、何だ……って、太宰は?」
あっち、と太宰が飛び込んで行った川を指さす。
太宰の姿はもう見えない。
国「太宰いいいいい!!!」
『…帰っていいか……?』
国「駄目だ!探すぞ!」
『マジかよあいつ死ね』
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ましろ(プロフ) - 零さん» コメントありがとうございます!中て、の漢字と当て、の漢字は意味が同じだそうです。というのも私も調べながら使用しております(^_^;)なので、誤字ではないです!ただ常用では無い方の漢字を使用しただけになります! (8月26日 19時) (レス) id: aa54ca032f (このIDを非表示/違反報告)
零(プロフ) - このお話読んだばかりですが面白くて好きになりました。質問なんですが8.9話くらいの会話であった中てたらって当てたらの間違いですか?誤字なのかなと気になりました😖 (8月17日 21時) (レス) id: a9005c748b (このIDを非表示/違反報告)
桜川 奈々(プロフ) - Mさん» Google先生に翻訳して頂いております( ̄^ ̄゜) (2020年10月8日 1時) (レス) id: 9c4eef1db5 (このIDを非表示/違反報告)
M(プロフ) - スペイン語喋れるんですか?! (2020年3月17日 5時) (レス) id: 5bd05575e7 (このIDを非表示/違反報告)
桜川 奈々(プロフ) - 黒猫さん» ありがとうございます!続編さっき出しました!本篇まだですが早めに更新できるようにしますね! (2016年6月9日 23時) (レス) id: d2923cd544 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:奈々 | 作成日時:2016年3月20日 21時