18、アノ日 ページ20
-Aside-
中「だって…じゃねえよ!大きな音たてるわ、独断専行するわ……お前俺の部下だっていう自覚ねぇだろ…」
?「え?はい勿論」
中「手前ッ!!」
『お前の声の方が五月蝿いよ中也』
私の言葉で黙り込む中也。うん、判ってたんだね。
『はぁー……で?用件は?私さっさと帰りたいから早くして』
そう云って持っていた袋を二人に見えるように上げる。
『これ届けなきゃなんだよねー』
袋の中身は、補充の為に買った事務所のマウスやら電卓やらの機器だ。
?「……そういうことか…
先刻、攻撃を避け無かったのは荷物の為っすか…」
『さあなぁ?解釈は御自由に』
中「……やっぱり判らねえな。何故…マフィアを抜けた」
『あの日__マフィアを抜けた日の事を云ってんのか?今更掘り返してくんなよ』
〜 〜 〜 〜
____あの日、任務を放棄し、マフィアを抜けた時。
誰も気付かないと思っていたが、1人だけ、目敏く気付いた奴がいた。
それが
中「待てっ……A!待てって云ってんだろ!」
中也だった。
行き止まりへ追い込まれ、如何やってここから逃げるか考えていた時、中也は繰り返し私にこう尋ねた。
"何故マフィアを抜けるのか"
正直、明確な答えは無かった。
ただ__
−−中「手前も太宰の様に居なくなる心算か?」
−−『…うっせえチビ』
−−中「何だとてめ__」
−−『しいてゆうなら……
黒い世界に、僅かな白を見た。
それは次第に黒へ紛れてしまったが、私には確かに
そこが灰色(グレー)になったのが解った』
−−『その灰色が…私は好きだからだ』
〜 〜 〜 〜
『…ケホッ…もう帰っていい?風邪なんだよね、さっさと寝たい』
中「Aが、風邪…ね」
……早く戻らないと不味いな…
"発作"の前触れかもしれない…
ザッ
?「首領が姐さんをお呼びなんすよ…一緒に来てくれますよね?」
『はーお前は先刻から何なんだよ…鶉坊』
鶉坊__石川鶉(いしかわ じゅん)
私の直属の部下だった。
太宰が龍坊を拾ったように、私もこの餓鬼を拾った。
異能持ち、だったから。
石「A姐さんに帰ってきて欲しいんすもん!」
『キャンキャンうっせえ。私は猫派だ』
石「酷いっす!俺は何時までも仔犬じゃないんすよ!」
そう云って攻撃を仕掛ける鶉坊。
つかこいつ今仔犬って認めてたな。
中「まあそういうこった。手前を連れ帰るのが命令なんでな。大人しく俺に捕まっとけ!」
『…チッ』
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ましろ(プロフ) - 零さん» コメントありがとうございます!中て、の漢字と当て、の漢字は意味が同じだそうです。というのも私も調べながら使用しております(^_^;)なので、誤字ではないです!ただ常用では無い方の漢字を使用しただけになります! (8月26日 19時) (レス) id: aa54ca032f (このIDを非表示/違反報告)
零(プロフ) - このお話読んだばかりですが面白くて好きになりました。質問なんですが8.9話くらいの会話であった中てたらって当てたらの間違いですか?誤字なのかなと気になりました😖 (8月17日 21時) (レス) id: a9005c748b (このIDを非表示/違反報告)
桜川 奈々(プロフ) - Mさん» Google先生に翻訳して頂いております( ̄^ ̄゜) (2020年10月8日 1時) (レス) id: 9c4eef1db5 (このIDを非表示/違反報告)
M(プロフ) - スペイン語喋れるんですか?! (2020年3月17日 5時) (レス) id: 5bd05575e7 (このIDを非表示/違反報告)
桜川 奈々(プロフ) - 黒猫さん» ありがとうございます!続編さっき出しました!本篇まだですが早めに更新できるようにしますね! (2016年6月9日 23時) (レス) id: d2923cd544 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:奈々 | 作成日時:2016年3月20日 21時