バックステージ

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勢いよく扉を開けた先には、ヘッドフォンを付けて口ずさみながらパソコンをいじるヌナだった。
時折日本語で何か呟いているのを見ると、かなり集中しているようだ。

僕に気付いてないし、いつものあの癖が出てるし。
ああ、あの癖っていうのは、ヌナが集中した時に出るものなんだけど、唇を鼻の下(たしか人中って言うらしい)に近づけるようにｷｭｯと上げるんだ。
長い時もあれば、一瞬の時も。

絶対ヒョン達も気付いてるけど、誰も言わない。だって言ったら意識してやめちゃうでしょ？
あれすごく可愛いんだよ。

話が逸れたね。

ヒョン達いわく、結構長い時間籠ってるし休憩も必要だから、パソコンから引き剥がしてこいとの事だったので、申し訳ないと思いつつヌナに大きく声をかける。


「ヌナ〜！ヌナの大好きなクァベギ買ってきたんですけど食べませんか」


ばぁっと驚かせるように自分の顔をヌナに近付ける。
それでやっと僕という入室者が居たことに気付いたみたいで、『え、ぅあ、"びっくりした…"』って、日本語でㅎㅎ


「長時間籠ってるんですよね？休憩しに、ヒョン達の部屋に戻りましょ」


クァベギありますよ、と言うとやや疲れた声色で行く…と呟いたのでミッション成功。

とぼとぼと歩くので、手を繋いで引っ張って歩く。
頑張れ〜ヌナ〜ㅎㅎ


・


『うんんん美゛味゛じい…』

🐺「今そんなに飛ばしてどうするの？」

🐖🐰「ヌナはパボヤ〜」

『あ、チャンビナのクァベギに虫付いてる』

🐖🐰「そんなぁ！？」

『うっそぴょ〜ん』

🐿「ㅋㅋㅋ」


やいやい言いながらも、美味しそうに食べてくれる4人を見ると僕も嬉しくなる。


「ヌナ、あんなに集中してたら危ないですよ？」

『今日は例外だよ、ちょっと迷ってることがあったからさ』

🐺「おおん？それはオッパにすぐ相談しなきゃだよ」


じりじりと近寄るチャニヒョン。これは話せっていう圧ですね。


『ㅋㅋんーっとね、今作ってる曲のタイトル'땡'なんだけど、今ほぼ作詞も編曲も自分の中では確定してきてるの。

でもさっき試しに自分で歌ってみたら、なんか違うんだよね…3人もこんなことある？』


ヌナの相談にスリラチャヒョンは「あ〜」とまた声を揃えた。


🐿「意外とあるよね？そんな時は他のメンバーに歌ってもらったら雰囲気変わるよ」

それを聞いたヌナはばっと僕の方を見る。


「…え？僕？」

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