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「へへ、

ゲームしてたらみんな寝ちゃってん。」

しぃーっ、と人差し指を立てる。

「あ、そーやそーや

コーヒーいれといたから、」

「えっ、ありがとうございますっ…!」

私専用の水色のマグカップ。

シェアハウスのみんなが選んでくれた。

机の上に並ぶ

青と水色のマグカップ。

しばらく、沈黙が続く。

「Aちゃんさ、

部活何してるんー？」

沈黙を破ったのは、

安田さん。

「吹奏楽部です！」

「ほえぇー！

えっ、えっ、何の楽器やってるんっ？」

「トランペットです！

結構難しいんですよ～。w」

「ほんまぁ？

じゃ、今度教えてな！」

「はい！もちろん！」

「わーい、A先生やぁ♪」

「私は厳しいですからねー

覚悟してくださいねーっ」

「きゃー♡」

女の子がいる。

目の前に女の子がいる。

…なにこの敗北感。

「それでなぁー、…」

安田さんが話しながらコーヒーをとる。

でも、安田さんが手にしたのは

水色のマグカップ。

安田さん、

気づかずに飲んでしまった。