俺がヒーローになったのは。【爆豪勝己】【轟焦凍】 (ページ26)

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轟「なァ……オールマイトの隠し子か何かか？」

緑谷「ち、違うよそれは！なんで僕なんかにそんな…」

轟くんの纏う空気はひどく冷たい。

轟「俺の親父はエンデヴァー、

万年No.2のヒーローだ

お前がNo. 1ヒーローの何かを持ってるなら俺は、

……尚更勝たなきゃいけねぇ」

そう言って轟くんはつらつらと話し始めた。

＿＿＿耳を塞ぎたくなるような冷たい世界の話を

(個性婚…そんなことが、ほんとうに…)

轟「…記憶の中の母はいつも泣いている

おまえの左側が醜いと母は俺に煮え湯を浴びせた」

火傷の痕を押さえる彼の姿は、悲しかった

轟「クソ親父の個性を使わず"一番になる"ことで奴を完全否定する」

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轟くんが去った後も何故かその場から動けなくて

A「…かっちゃん、」

弱々しくかっちゃんの服の裾を握った。

爆豪「…なんでお前が泣いてんだよ」

A「だってえ…」

なんだか猛烈に悲しくて、泣きじゃくる私の頭をかっちゃんは優しく撫で続けた

爆豪「んな泣いたらカメラ映り悪くなンぞ」

A「…かっちゃんが可愛いって言ってくれたら、他の人の目にどう映ったっていいもん」

彼の優しい手は私を少しだけ素直にしてしまう

爆豪「!!………可愛い」

A「…え？」

驚いて顔を上げるとかっちゃんは真っ直ぐに私を見つめる。

爆豪「かわいい」

いたずらっぽく笑ってもう一度囁く。
今度は、恥ずかしくなるくらいはっきりと。

A「きゅ、急にずるいよ、冗談のつもりだったのに…！」

顔に全身の熱が集まったみたいに、あつい。

爆豪「ふは、涙引っ込んだな」

私の濡れた頬をかっちゃんの指が優しく拭う。

行くぞ、と言って歩き出した彼の背中を追った。

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A「えっ……と、皆何してるの？」

応援席に戻るとチア姿のA組女子ズ。

八百万「峰田さん上鳴さん！！騙しましたわね！？」

項垂れる百ちゃんとは反対にテンション高めの透ちゃん

葉隠「本戦まで張りつめててもしんどいし、いいんじゃない！？やったろ！！」

A「みんな可愛いねぇ〜！」

その時私の肩に誰かの手が…

芦戸「…なに他人事みたいに言ってんの？」

A「…え」

ここまで来たら道連れだぁ！とチアの衣装を押しつけられる

芦戸「爆豪のこと、照れさせたくないの？」

……それはズルいよ、三奈ちゃん。