19本目 ページ20
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次のサーブは盛大に外してしまう。
相手選手の安堵の顔がネット越しに覗いた。
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―――右。
―――ブロックに当たるだろうから左。
―――これはアウトだな。
空中にいる相手選手の視線,体の向きを瞬時に見極める。
ボールが落ちると予想した場所へ動き,レシーブを受ける。
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「俺ら運悪いね,スパイク打っても大体あの子の正面になっちゃう」
「……正面になっちゃうんじゃなくて,野目ちゃんが正面にしてるんスよ」
「有志どういうこと?」
「俺らが打つ瞬間にボールが落ちる真正面に移動してるんだと思う」
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相手のサーブ。
危なげながらも小野寺さんがレシーブし,セッターの藤井さんがトスをした。
福澤さんがスパイクをかますが,ブロックに当たり相手が綺麗にレシーブしてしまう。
後衛にいる私はスパイクに備えて構える。
相手がスパイクを打つ瞬間に動いてよたよたにレシーブをした。
藤井さんがボールの落ちる先に移動しトスをする体制になる。
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「野目ちゃん!!」
藤井さんのトスは私を呼んだ。
待って待って待ってくれ。
私はサーブと,そしてかろうじてレシーブができるレベルだ。
スパイクなんぞ体育でも打ったことがないし,打てるわけない。
焦る私の頭は,こんな時に限って何故か外からの声がよく響いた。
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「野目ちゃん,バックアタックだ!!」
浅野さん,バックアタックってなんですか?
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「野目ちゃん!!アタックラインより前踏んじゃ駄目だからね!!」
西田くん,敵なのに教えてくれてありがとうだがアタックラインはどこぞ。
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「こっ,この線踏んじゃ駄目だから!!」
小野寺さんが指をさし教えてくれた。
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私は頭の中で無理やり綺麗なスパイクのフォームを探す。
しかし,頭の中の数少ないスパイクのフォームの記憶はどこか歪んでいびつで,自分の体と重ねれそうになかった。
まだ歪みが少ない西田くんのフォームを頭の中で再生させる。
ボールを見上げ,ラインに気を付けながらサーブの時のように大きく飛んだ。
飛んだは良いものの,その後どうすればいいかわからず,ただジャンプしただけになってしまった。
とりあえず相手のコートへ入れようと,伸ばした右手は指先しかボールに触れられず。
弧を描いたボールは相手のネット際に落ちた。
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雪 - 43ページ42本目文章おかしいです (2019年11月17日 20時) (
レス) id: e28ee6ef13 (このIDを非表示/違反報告)
21子(プロフ) - 更新めちゃめちゃ楽しみにしてます！！ (2019年11月14日 21時) (レス) id: fe40dbd9a4 (このIDを非表示/違反報告)
リタ(プロフ) - 更新楽しみにしてます！ (2019年11月13日 16時) (レス) id: 46e4a96814 (このIDを非表示/違反報告)
わかな - 更新ばり楽しみです (2019年11月7日 23時) (レス) id: 5c2b6ff2d8 (このIDを非表示/違反報告)
ひかるん(プロフ) - コメント2回目です笑夢主のバレーがどう成長していくけ楽しみです！落ちも楽しみです…笑更新頑張ってください！ (2019年11月7日 22時) (レス) id: 1f4ce4e8e2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：海獅子
| 作成日時：2019年11月4日 17時
