37本目 ページ38
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練習が終わりホテルに戻る。
空腹の気持ち悪さを感じながらバスを降りた。
それに加え,目が乾燥しすぎて痛い。
元々ドライアイ気味だった私は何度もぎゅっと目を瞑りながら痛みをごまかしていた。
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荷物を部屋に置き軽くメイク直しをした。
宮ちゃんには先にレストランへ行ってもらって,1人でホテルの廊下を歩く。
空腹の気持ち悪さが限界まで来ており,壁を伝いながら足を進めた。
部屋にあるお菓子食べてくれば良かったと後悔をする。
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ぐらり
その時,頭が鈍く真っ白になり壁を伝っていた手が滑り視界が揺れる。
どきりと心臓が跳ねて,直感的に「倒れる」と察した。
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「っと、」
急に腕を引かれ地面に着く前に止まった視界。
真上から低い男の人の声が聞こえた。
頭は意識を取り戻し,足を地につけて立ちなおす。
引かれた腕の主は腕を掴んだまま「ふう」と息を吐いていた。
くるりと振り返ると,くりくりとした目と自身の目が重なった。
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「大丈夫?」
「、柳田さん」
変わらず冷めた目で絡む視線に,胃がぐるぐると回る。
態度が悪いあの人とは違う嫌悪感を抱きながら口を開く。
「…すみません,ありがとうございます」
「うん」
冷たすぎる視線に思わず目をそらした。
「…じゃ,体調管理しっかりね」
掴まれていた手を離され,何本かテーピンクで巻かれた手を私の頭にのせた。
大きな手は女性の私と男性の彼との差を見た気がする。
手からは冷たい目と同じ持ち主とは思えないほど温もりがあった。
そんな温もりと密かな心配が混ざっているような彼の体温を感じる。
ゆっくり手が頭から離れていった。
同時に私も顔を上げ手の主の顔を見ようとする。
しかしあの冷たい目と合うことはなく,大きな背中は私の来た道を引き返していた。
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雪 - 43ページ42本目文章おかしいです (2019年11月17日 20時) (
レス) id: e28ee6ef13 (このIDを非表示/違反報告)
21子(プロフ) - 更新めちゃめちゃ楽しみにしてます！！ (2019年11月14日 21時) (レス) id: fe40dbd9a4 (このIDを非表示/違反報告)
リタ(プロフ) - 更新楽しみにしてます！ (2019年11月13日 16時) (レス) id: 46e4a96814 (このIDを非表示/違反報告)
わかな - 更新ばり楽しみです (2019年11月7日 23時) (レス) id: 5c2b6ff2d8 (このIDを非表示/違反報告)
ひかるん(プロフ) - コメント2回目です笑夢主のバレーがどう成長していくけ楽しみです！落ちも楽しみです…笑更新頑張ってください！ (2019年11月7日 22時) (レス) id: 1f4ce4e8e2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：海獅子
| 作成日時：2019年11月4日 17時
