どんな景色でも君がいたから意味があったよ＊7＊

中間side ページ8

しげを1階の和室に寝かせて、神ちゃんにはお茶を入れてあげた。


神ちゃんは自分のせいやって、追い込んでしまうことがよくある。

しかも結構引きずってまう。

こういう所、照史にそっくりやな。


そんなこと思いながら神ちゃんと向き合って座った。



「神ちゃん、俺がさ、なんでしげと神ちゃん同じ部屋にしたか言おうか？」


そう聞くと、神ちゃんが顔を上げて頷いた。



「しげに、そうして欲しいって頼まれたからやで。」


神ちゃんが「え・・・」と声を出す。


「あいつは「恥ずいからそれとなく二人部屋に決めてや！」って言ってたから、みんなには言ってないけど。」




ー「神ちゃんやったら俺の病気のこと1番分かってくれてるし、

てか、兄弟みたいで楽しそうやし。

他のみんなが嫌ってわけちゃうくて、ただ、神ちゃんならお互い何でも許せるかなって。

これ、内緒やで！」




そう言ったしげは、子どもみたいに無邪気に笑ってた。



ほんまは、1番神ちゃんに言ったらあかんかったんやろうけど、神ちゃんは涙を流してた。



「神ちゃん、あんまり気にしすぎんと、でも、しげのこと頼むで？

しげのこと、メンバーの中で1番分かってるんは神ちゃんやし、俺らみんな、神ちゃんのこと信頼してるから。」


そう言うと、コクコク頷いて、「ありがとう」と笑った。


「片付けはゆっくりしていけばええやろ。とりあえず寝るとこだけは確保しとけばええし。

・・・それより・・他のみんな、えらい静かやない？」




照史は部屋の片づけでごそごそしてるけど・・

ちょっと前までうるさかった2階、ちょっと静かすぎるやろ。



神「確かに物音ひとつせんね」


神ちゃんが涙を拭いながら上を見上げる。





ああ・・また嫌な予感するわ。







「こらー！！片づけしろ！！」


案の定、流星とのんちゃんは濱ちゃんの部屋でどっから持ってきたのかお菓子広げて漫画読んでた。

片付けるどころか来たときより散らかってるし！！


濱「あーもー分かった！分かったから大声出さんといてや！」

望「淳太君お父さんみたい−」

流「もー、今ええとこやのに・・淳太君タイミング悪過ぎ」

「・・・お前ら・・・ちょっとは照史を見習え―！！」


俺の雷に、3人は笑いながら片付け始める。



ちょっと待てよ、


俺これからずっとこういう役目なんか？



・・・勘弁してや・・

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