桐山side ページ18
濱ちゃんが出て行った後、ベッドの隣にしゃがんで、濱ちゃんがしてたみたいに手を握ってあげた。
でも、しげはその手をゆっくり離して、頭まですっぽり布団をかぶってしまった。
微かに、背中が揺れてて、
声もかけられなくて、ただ背中をさすった。
重「俺ってほんま・・っ・・・大人げないなぁ・・・」
布団の中から、こもったそんな声が聞こえて、背中をさする手が止まった。
「なんで・・?」
震えるような小さな声で聞いた。
重「小瀧・・・大変やのにさぁ・・濱ちゃんに・・どこにもいかんといてほしいって・・・俺のそばにおってほしいって・・思ってまうねん・・」
肩を揺らして泣きながらそう言ったしげに、
「・・何言うてんねん・・・
お前何言うてんねん!」
自分でもびっくりするほど大きな声がでた。
なにを怒ってるのか、でも、おさえられなくて。
「そう思って当然やんか!
なんでいっつも年上やからって我慢するん!?
しげやって辛いんやんか!」
気付いたら、涙があふれてた。
なんでさ、いっつもそうやって我慢すんねん。
なんで、強がるん?
「しげ・・、俺さ、淳太君とか濱ちゃんみたいに強ないし、頼りがいないけどさ、
もっと、甘えてええねんんで・・?」
涙ながらにしげの背中をさすってそう言ったら、
頭まですっぽりかぶってた布団から、しげが顔を出して、思い切り抱き着いてきた。
重「しんどなるとな・・・?いっつも怖なんねん・・・」
抱き着いたまま、震える声で言う。
重「普段はどうってことないねんけど・・・寂しなるし・・1人になりたくないねん・・・
・・・ほんまはな・・・
濱ちゃん、淳太君、照史君に、
ずっと、そばにおってほしい・・・」
ほとんど音にならない声で言うしげを、強く抱きしめた。
重「照史君・・・
ずっとそばにおってな・・・?」
そう、遠慮がちにされたお願いに、強く頷いた。
「ずっとそばにおるよ。
あとさ、もっとメンバーに甘えてや?」
そんな言葉は、ちゃんとしげに届いたんやろうか。
しげは頷きもせず、
重「今の、みんなには内緒な」
って、微かに笑った。
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みかん(プロフ) - きいさん» コメントありがとうございます!(T_T)楽しみにして頂けているのが本当に力になります!あったかいコメントにまた頑張ろうと思えました!更新頑張ります(/_;) (2019年3月21日 23時) (レス) id: 54e4c975d6 (このIDを非表示/違反報告)
きい - いつも更新楽しみにしてます!話が進むにつれて涙涙です。しげちゃんの思いが切なくて悲しくて泣けます!!これからもお話すごく楽しみにしてるので更新頑張ってください!! (2019年3月21日 1時) (レス) id: 5833ae3a0f (このIDを非表示/違反報告)
みかん(プロフ) - すぴんさん» いつも本当にありがとうございます!優しいコメントに力をもらっています(T_T)なるべく更新できるように頑張りたいと思っているのでこれからもよろしくお願いします(;_;) (2019年3月14日 21時) (レス) id: 54e4c975d6 (このIDを非表示/違反報告)
すぴん(プロフ) - 更新本当に嬉しいです!みんなな優しさ、重岡くんの強さに泣けてきます…これからも楽しみにしてます! (2019年3月13日 23時) (レス) id: f7fd1c07dc (このIDを非表示/違反報告)
みかん(プロフ) - Minaさん» コメントありがとうございます!更新遅くなり本当にすみませんでした(TT)楽しみに待って頂けてすごく励みになっています!更新頑張ります! (2019年3月11日 22時) (レス) id: 54e4c975d6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みかん | 作成日時:2019年1月17日 23時