どんな景色でも君がいたから意味があったよ＊6＊ (ページ33)

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重岡side ページ33

あの後淳太君は僕を見送って帰って行った。

せっかくここまで来てくれたんやから家に寄ってや、そう言ったら、

「お前先週まで入院してたんやからちゃんと休み」

って軽く頭はたかれた。

「ちゃんと家まで帰れる？乗り換えって分かる？自分の家の方向知ってる？」

な～んか不安で何度も聞いたら「アホ！」って怒られた(笑)

電車が発車する間際、

「一緒に帰れて良かった」

って淳太君が笑ってくれた。

僕も嬉しかったよ。

そんな言葉はなぜか言えなくて。

代わりに出たのは、

「淳太のアホ―！」

淳「なにがやねん！お前の方がもっとアホじゃ！」

さすが淳太君。

人目を気にせず大声でこんなか弱いしげちゃんにアホって言いよる(笑)

「アホって言う方がアホや－！」

淳「お前が先アホって言うたんやろ！ていうかお前はもともとアホや！」

そう言いあって、そんでふふってお互い笑いあって、「じゃあね」って手を振り合う。

また、一緒に帰ろうね。

そん時はさ、

ちゃんと「ありがとう」って言うから。