重岡side ページ32
電車を乗り換えたら今度はがら空きやった。
淳太君は外の景色見てたけど、しばらくしたら僕の方を見た。
淳「・・・ごめんな・・・」
急に謝られてびっくりして「ほぇ?」って変な声がでて笑ってしまったけど、
淳太君はかすかに笑っただけだった。
淳「・・・こういう時じゃないと言われへん・・・。
色々あった時、頭ごなしに怒鳴ってごめん・・それから、叩いてしもて・・ほんまごめん」
あの日の記憶がよみがえってきて、なんやろう、くすぐったいような感じがする。
「ううん、淳太君のしたことは間違ってへんよ」
淳「ごめんな・・・ただ、ずっと謝りたかってん」
淳太君はそう言うと苦笑した。
淳「お前のおかげや」
淳太君が外の景色を見ながら言った。
「え・・?」
淳「今回のこと、俺も照史も腹くくってたし、ほんましげに助けられた。
お前はほんまにジャニーズWESTのセンターぴったりやな」
そう言って優しく笑う。
「僕がセンターでいられるのは、みんながいてくれるからやで」
僕1人の力じゃ、絶対にできひん。
センターは抱えるものも大きいけれど、
きっと1番周りに支えられるねん。
何度も交わしたあの日と同じ「ごめんね」って言葉は、
やっぱりどこか忘れたいような言葉で、
でも、
やっぱりあたたかかった。
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作者名:みかん | 作成日時:2019年2月2日 23時