どんな景色でも君がいたから意味があったよ＊6＊ (ページ15)

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重岡side ページ15

レッスンからの帰り道、今日は一人やった。

神ちゃんと一緒に帰ろうと思ってた、というよりいつも神ちゃんと一緒やのに、

神ちゃん、なんか俺から逃げるように先に帰ってった。

電車の中でスマホをいじってたら、神ちゃんからメールが来た。

ー先帰ってごめんな

せやで、先帰るんやったら一言ぐらいあってもええやん。俺、今めっちゃ寂しいねんけど。

なんて返事は、今の神ちゃんには送れなかった。

ーしげ、デビューおめでとう。

4人のユニット見たときから、ああ、多分この4人、やっていけるわって思ってた。

4人は選ばれた人。

俺は選ばれんかった。

これまでやることは全部やったし、これが結果なら俺はもう諦めようと思う。

もう、無理やと思うし。

俺らのことはええからさ、しげは頑張れよ。

改めて、デビューおめでとう。

ー

神ちゃんは誰より長いこと一緒にいる人。

神ちゃんとは誰よりもたくさんの話をしたし、

誰よりもそばで見てきた。

神ちゃん、

なんで諦めるねん。

一緒に夢叶えようって、俺ら何回約束した？

誰よりもそばで見てきたから、俺には分かるねん。

神ちゃんは、絶対に必要や。

ー諦めたらあかんって。

そう、返事した。

大事な親友で、大事な存在やから、

やからこそ、簡単に諦めてほしくないねん。