どんな景色でも君がいたから意味があったよ＊4＊ (ページ46)

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小瀧side ページ46

舞台も終盤、盛り上がるところ、

みんなの顔が真剣だった。

今までだって真剣だったけど、

今日はいつよりもセリフにも表情にも力が入っている。

濱ちゃんが怒るシーンは、迫力があって怖かった。

照史君の演技はやっぱり上手で、すごいなぁって思った。

しげの涙には、僕まで涙があふれた。

最初のうちは、しげが泣くシーンでも、しげ自身も泣けなかったけど、

いつしか引き込まれる演技になってた。

ー「これからはみんな一緒やんな！」

ー「ああ！もう絶対1人にさせるか！」

7人が離れ離れになった後、再会して涙するシーン。

自然と、全員が泣いていて、

泣きながらも、幸せなシーンであることを忘れずに、みんなで笑う。

舞台上でも、7人一緒に笑いあえるなんて、ほんまに幸せや。

アドリブでセリフ言い合って、

泣きながら笑って、

俺、今、心の底から楽しいよ。

ー「やってたらな、きっと分かってくるで。

みんなで演技できるんが、ほんまに楽しいって。」

稽古はじまってすぐ、くじけそうになった僕に、濱ちゃんが言ってくれた言葉。

楽しい。

楽しいよ。

ここがステージだってこと忘れそうなぐらい、

楽しいよ。

ずっと、

終わってほしくないって、

心から思うよ。