どんな景色でも君がいたから意味があったよ＊4＊ (ページ25)

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重岡side ページ25

6月も終わろうとしていたある日、稽古で全員が集合させられた。

ホワイトボードには、

”松竹座 8月3日～”

と書かれていた。

その日付は、僕たちの舞台が正式に決まったことを証明するもの。

マ「じゃあ今から予定表配るな～」

正式に決まって嬉しかった。

でも、配られた予定表に書かれた座席、

いつもより数がかなり減らされてて、びっくりした。

マ「関西ジュニアはこういう所難しいんよなぁ、なかなか上も舞台に関してはOK出してくれんかったしな」

マネージャーさんはそう言うと苦笑した。

マ「でも！この舞台はいろんな関係者見に来るからな～、脅すわけじゃないけど、関西ジュニアの頑張りを見せなな！」

そんな言葉に、改めて頑張ろうって思った。

でも、これでやっと、おとんとおかんに舞台のこと言える。

家でも聞こえんように練習してたし、稽古が増えてレッスンに行く日が多くなった理由も言えへんかったし、言いたくてしゃあないから我慢するんしんどかってん。

どんな顔するかな、

びっくりするやろうな。

この事務所に入って初めての晴れ舞台。

おとんとおかんの顔を想像したら、僕まで笑顔になってた。