やくそく

大毅side ページ3

「なぁなぁ、あそこ桜がいっぱいやで、お花見できるなぁ。」

そう言って指差すと、
「そうやなぁ、大毅の部屋からも見えるかもしれへんで？」
ってオトンが微笑んだ。



僕は、生まれつき心臓の病気を持っている。


今までは小さな病院でずっと入院してたんやけど、先週、このおっきい病院に引越しするように言われた。



ちょっと不安。



大きな病院は、中に入るとお医者さんがいっぱい歩いてて、救急車の音もたくさん聞こえる。





僕の病気、治るんかな。



「大ちゃん、大丈夫・・？」

ふいにオカンが、僕の顔を覗き込んだ。



オトンとオカンには、心配かけんようにせな、
そう思って「大丈夫やで！」と笑って見せた。



先生は、優しいかな、

それとも怖いのかな。




ご飯はおいしいかな、

どんなメニューがあるんかな。







・・そうや、


友達、




友達、

できるかな。

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