● ページ2
あなたside
『村上先生っ！』
この人が、ここの歯医者さんなんだ…。
詩「うわあぁぁぁんっ!!(泣)」
村「よーしよし。
どないしてん、そんな泣いて。(撫」
「す、すいません…っ…」
村上先生、と呼ばれた人物は
詩をひょいっと抱きあげて
ゆらゆらしながらあやしてくれた。
村「お宅の子か？」
「は、はいっ…そうです…っ…」
村「名前は？」
「宮森です…宮森、詩…」
村「詩ちゃん、か。ええ名前やな〜
ほれ、詩ちゃん。
何も怖いことないで〜？泣かん泣かん(撫」
詩「んぐっ…いやぁ…っ…(泣)」
村「何が嫌やねん〜
おっちゃんに教えてくれるか？」
詩「うっ…いやぁ〜っ!!(泣)」
村上先生は詩が泣いても嫌な顔一つせずに
ずっと抱っこしてくれていて…
村「いきなり診察は厳しそうやし、
ちょっと向こうで話聞いてもええですか？」
「あっ…はい…！もちろんですっ…」
村「ほな、ついて来てください。
詩ちゃん、怖いこと何せーへん。な？
おっちゃんとお話しよなぁ〜」
詩を抱っこしたまま、先に歩いて行く。
たどり着いたのは机とイス、
それからパソコンがあるだけの
小さなお部屋。
村「どうぞ座ってください。」
「は、はいっ…」
詩「んーっ!!んーっ!!(泣)」
村「おぉっ、ごめんごめん。
ママの方がええよな〜^^;」
「すいません…詩、おいで。」
詩がこっちに必死に手を伸ばしてくるから、
村上先生から受け取って膝に乗せる。
詩「ぐすっ…ひっく…(泣)」
暴れはしないけど、私の胸に引っ付いて
村上先生には背中を向けて…
村「挨拶してませんでしたね。
村上信五といいます。
詩ちゃんの治療、担当させてもらいますぅ。」
「あっ…よろしく、お願いしますっ…
あの…いきなり、すいませんでしたっ…;;」
村「何も何も！
詩ちゃんは、歯医者さん嫌いですか？」
「…っ…何か怖い思いしたとか、
そういうことはないんですけど…
嫌な場所だ、って何となく
分かるんだと思います…。」
村「そうですか…」
「あ、あのっ……
実は、この前一度
違う歯医者さんに行ってるんです…
でも、泣いて暴れて…治療どころか、
ユニットに座らせることもできなくて…
"その状態じゃ、うちでは無理です"
って、診察断られちゃって…」
村「………」
村上先生はまっすぐこっちを見て
私の話を聞いてくれていた。
…ここでも、
やっぱり無理って言われるのかな…(涙)
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 398人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
さき - このお話は続編書く予定ありますか？続きが読んでみたいです！！ (2019年12月6日 5時) (
レス) id: 01c718ac19 (このIDを非表示/違反報告)
ひろみ(プロフ) - ∞ゆず丸∞さん» なんもです！！！ はい！！ (2019年11月16日 20時) (レス) id: c44bf9e494 (このIDを非表示/違反報告)
∞ゆず丸∞(プロフ) - ひろみさん» お返事遅くなり申し訳ありません;;ヒナちゃん担さんに楽しんでもらえて安心しました(*´-`)笑 最後までお読みいただき、ありがとうございました！ (2019年11月16日 14時) (レス) id: 5e380d9365 (このIDを非表示/違反報告)
∞ゆず丸∞(プロフ) - Aiさん» お返事遅くなり申し訳ありません(>_<)紫さんのお話私も楽しく書かせていたので、きゅんきゅんしていただけて嬉しいです！最後までお付き合いいただきありがとうございました(^^) (2019年11月16日 14時) (レス) id: 5e380d9365 (このIDを非表示/違反報告)
ひろみ(プロフ) - 私、マルひな担なので、このお話ほんとにキュン死するかと思いました…… (2019年11月11日 7時) (レス) id: c44bf9e494 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：∞ゆず丸∞
| 作成日時：2019年8月25日 20時
