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守れ ページ37

宇随さんにはバレていた、俺がA姉さんの事..


はたと目線が彼女とかち合う。途端に耳がカっと熱くなり視線をそらした。
駄目だ、こんな時に動揺している場合じゃない。
彼女はしばらく動けないのだから、俺が守らないと。


A姉さんの肩をぎゅっと引き寄せた時、激しい地鳴りが響く。
敵の帯鬼が動き善逸を(さら)ったのだ。
 

「善逸っ!!」

「こっちは俺と寝坊助丸に任せろ!お前らはそのカマキリを倒せ、わかったな!」


兄鬼と妹鬼、二手に分かれての戦闘が勃発(ぼっぱつ)する。
宇随いわく、同時に頚を落とさなければ倒す事が出来ないと言うが

そうなると頚を斬るタイミングが非常に厄介だ。こちらの統制の取り方が重要になってくるけれど、A姉さんの壱ノ型が失われている今、付け焼き刃でどこまで対抗できるか..

自分にできる最大限で皆を守らねば、俺がここにいる意味はなくな



「っ!」


突如ぞわりと鳥肌が立つ。
一瞬にして間合いを詰めて来た鬼は、あろう事か動けないA姉さんの頚に狙いを定めてきた。

炭治郎は頭で動くよりも先に体を反応させ刀を引く。キィンと嫌な金属音が空気を震わし、鎌の切っ先を食い止めた。


「よく反応したなぁ、よっぽどその女が大事なのかぁ?...なら取り立ててやる。たてつく奴からは根こそぎ取り立ててやるぞ俺はぁ!」


辛うじて止めた攻撃が突如重くなり、力負けするのを炭治郎は悟る。
だが、ここで負けたらA姉さんがやられてしまうから、引く事なんて出来ない。


「ぐっ...」


重い...
それに、威圧感が凄くて正直、押さえているのだけでも精一杯だ

このままではまずい
押し返さなければ



その時急に襟首を掴み上げられ、A姉さん諸共ぐるんと上へ放り出される。
眼下には宇随さんと鎌鬼が激しい乱闘を繰り広げていた。


「動けない奴を先に狙うたぁお前...派手に狡いやつだな!」

「関係ねぇよ!いつだって悪知恵が働く奴が生き残る。世の中そういう風にしか出来てねぇんだよなぁ!」

 
炭治郎達はどさりと床に倒れ込む。


「っーA姉さんっ!」


顔を歪めてはいるものの彼女は意識がある。あれ以上の外傷も負ってない。少し安堵したが、休む間も無く帯の雨が降りかかる。
反射的に彼女を守るように覆いかぶさり日輪刀で塞ぐが..

くそっ、完全に足手まといだ。
敵は阿吽の呼吸なのに俺達ときたら、
A姉さんならもっと宇随さんの力を最大限に引き出せるのだろうか....

最善の策→←男の矜恃



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八千代(プロフ) - 晶さん» コメントありがとうございます。なかなか時間が取れず更新不定期で申し訳ありませんが、頑張ります! (2020年3月25日 13時) (レス) id: 769605b6ca (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 本当に面白いです。これからも更新楽しみにさせていただきます。 (2020年3月24日 21時) (レス) id: 181b777d16 (このIDを非表示/違反報告)
八千代(プロフ) - コメントありがとうございます。そう言って頂けるととても励みになります。気ままに更新して行きますのでどうぞ宜しくお願いします。 (2020年3月17日 22時) (レス) id: 769605b6ca (このIDを非表示/違反報告)
月華 - すごく面白いお話ですね。これからも楽しみにしております! 頑張ってください! (2020年3月16日 23時) (レス) id: 05cb836c1e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:八千代 | 作成日時:2020年3月15日 8時

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