無限列車 ページ8
ー先頭車両ー
ゴゴゴゴと石炭を燃やして機械が
すっかり辺りは宵闇に包まれて、絶好の
夢見日和だー...
魘夢は両手を広げて夜風を切る。
「さて...始めるか。でもその為には」
やっぱりあの子は邪魔だなぁ
一方
炭治郎達はと言うと、鬼がこの汽車内に出るという事実を聞いた善逸がぎゃあぎゃあ騒ぎ出していた。
炭治郎自身も詳しい事は烏からも何も聞いていなくて、指令が出る前に駅に来たのは、【いつでも気配を察知したら定刻に出る列車に乗り込めるように】
という意味だったのだなぁと思った。
その時
母親を求めて泣き叫ぶ
六太くらいの年齢の男の子が車内を歩いていた。
それに気付いたA姉さんが優しくその子に語りかける。
「坊やどうしたの?迷子になっちゃったの?」
すると男の子は嗚咽を漏らしながらこくんと頷いた。
「お姉ちゃん..母ちゃん一緒に探してっ」
縋るような眼差しでそう言う男の子の頭を、彼女は撫でた。その光景を見た炭治郎は、まるで姉さんが六太を宥めている昔を思い出して、微笑ましい気持ちになる。
「勿論だよ。母ちゃん一緒に探そうか。坊やは最初どの辺りの車両に乗ったの?」
そう聞くと男の子は後方車両を指差すので、A姉さんは少しの間外すねと言う。しかし、いつ鬼が出るかわからない状況で女性のA姉さん1人を別行動にさせるのはどうだろうかと炭治郎は考えた。
「やっぱり俺も一緒に」
すると、男の子はひしっとA姉さんの隊服の裾を掴む。どうやら、炭治郎は警戒されているようだ。
なんだか凄く、ショックだ...
結局彼女1人で送り出す事になってしまった。
善逸は、何あの子生意気と悪態をついていたけど、まぁ幼い子というのは正直だから仕方ない。
Aは男の子に手を引かれるがままに後方車両を進むも、その子の母親は見つからない。
そしてやけに..眠り込んでいる人が多いような気が、時間帯も時間帯だし、考えすぎか?
ふと男の子が立ち止まった先を見ると、数人の子供達が疲れ切った覇気のない眼差しでこちらを見つめていた。
「よく出来たねあんた。これであの人にいい夢を見せて貰えるよ。母ちゃんに会えるよ」
あんたと呼ばれたのは先程の迷子の男の子で、彼はとてとてと向こう側についた。
まさか..
でもこの子達の気配は人間、どういう
「あいつらと引き離せばそれでいい」
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シャドウ&ライト - 推しとの!むいくんとの絡みが多くていい!応援!してます!!(現実ではただの根暗な(他人には隠しているけどそこそこのオタクでもある)やつ) (2020年11月25日 19時) (レス) id: 7ef4dd2d75 (このIDを非表示/違反報告)
八千代(プロフ) - 星月_hosituki_さん» コメントありがとうございます!面白いと言って貰えて光栄です。あと、誤字指摘ありがとうございましたヽ(;▽;)ただいま修正中ですので宜しくお願いします (2020年4月26日 15時) (レス) id: 769605b6ca (このIDを非表示/違反報告)
星月_hosituki_ - 面白いです!突然なのですが、無限列車編で血鬼術が鬼血術になっています。ぁ、一気読みしてきまぁーす!(読んでる途中でコメント書いた人) (2020年4月26日 15時) (レス) id: d71fa0da5d (このIDを非表示/違反報告)
八千代(プロフ) - くまくまちゃんさん» 炭治郎夢なんだけれども、無一郎と三角関係です(*´-`) どっちも可愛くて選べませんね (2020年4月15日 6時) (レス) id: 557e2177e8 (このIDを非表示/違反報告)
くまくまちゃん(プロフ) - うぅ~炭治郎も可愛い。う゛ぅ゛~ (2020年4月15日 0時) (レス) id: 5e524d6ee1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:八千代 | 作成日時:2020年2月23日 14時