人の性 〜弐〜 ページ38
好きな人の色んな姿が見たい。
Aさんの...そうだな。もっと照れた顔が見たい。いつも穏やかだけど、一杯一杯になるとたじたじになるから可愛い。だからつい構いたくなってしまうんだ。
あとは、着飾った晴れ着姿とか、女学生みたいな袴姿も見たいな。きっと上品な佇まいで、どこぞのお嬢様の様に見えるに違いない。
お酒に酔ったりしたらどうなるんだろう?普段は真面目でしっかりしてるけど、甘えたになったりするんだろうか....
ーあぁっどうしよう可愛い!ー
側から見たら非常に怪しい人物だが、堪らず炭治郎は枕に顔面を押し付けた。心臓が脈打つのが止まらない。
彼女は滅多に甘えて来ないから、普段と違うそんな一面を見た日には、呆気なく理性を手放す自信がある。
健全な想像から、次第に
あれは上弦の肆と戦闘を行なっている時、禰豆子か里人の命か、どちらを優先するかの選択が迫られていた。
あの時の切羽詰まった気持ちは、あまり思い出したくないから、すっかり頭から抜けていたけれど....
ー「お兄ちゃん」ー
あの時Aさんは俺の袖をぎゅっと掴み、向日葵のような笑みを向け微かにそう呼んだ。
中身が禰豆子だった事はわかってる、わかってるのだが...
今思い返してみるとあの光景は...くるものがある。
あどけない無垢な笑顔。鈴がふるりと震えるような声音。お兄ちゃんだなんて、彼女が絶対に口にしない呼び名だ。
聖女のように清らかで神聖な空気感を放つ人だから、このギャップに炭治郎は完全に心を撃ち抜かれた。
「...可愛かったなぁ..」
(別に、そういう【
多分俺は、Aさんに甘えて欲しいんだと思う。
普段、全部を抱え込んで頑張ろうとする人だから、辛い素振りも寂しい顔も決して見せようとしない人だから、そんな彼女が甘えてくれたらそりゃあ嬉しいにきまってる。
俺の前では自然体で居て欲しいと思うし、寧ろ少しくらい我儘を言ってくれた方が安心するというものだ。
美しい硝子細工のように、きっと脆く儚い。ちょっとした衝撃で欠けたり壊れてしまうかもしれない。
それがもの凄く怖い。
だから、俺が守るんだ。Aさんの為なら俺は盾にでも何でもなれる。
(それだけ、大切な人なのだ)
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ライ - 全然大丈夫です!むしろ八千代さんの書いた星詠みの設定凄く好きなのでその設定にして頂けるとこちらも嬉しいです♪ありがとうございます! (2020年9月18日 12時) (レス) id: 36dcb4ceb6 (このIDを非表示/違反報告)
ライ - ありがとうございます!!こちらこそよろしくお願いします!! (2020年9月18日 12時) (レス) id: 36dcb4ceb6 (このIDを非表示/違反報告)
八千代(プロフ) - ライさん» ただ基本星詠みの番外編とさせていただいてるので、設定はそちらに寄せさせていただきますのでご了承ください。頑張って書きます! (2020年9月18日 12時) (レス) id: 769605b6ca (このIDを非表示/違反報告)
八千代(プロフ) - ライさん» コメントありがとうございます(*´-`)その設定は私としても大好物です笑 是非リクエストに応えさせたいただきたいので宜しくお願いします。 (2020年9月18日 12時) (レス) id: 769605b6ca (このIDを非表示/違反報告)
ライ - いつも更新楽しみにしています!勝手なのですが、炭治郎がヤンデレで夢主が他の男性と仲良くしているのを見て激しく嫉妬するお話を書いて頂けませんか…?良ければお願いします!! (2020年9月18日 12時) (レス) id: 36dcb4ceb6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:八千代 | 作成日時:2020年8月1日 19時