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◎ゆるくいこうよ- 4 ページ4

水内を連れてきたはいいけれど、俺は特に話すことを持ち合わせていなかった。
水内は相変わらずマイペースで、深夜の居酒屋のメニューを興味深そうに眺めている。

「タコの、カルパッチョ。シーザーサラダ。ソーセージの盛り合わせ。黒糖パフェ。飲む……?じゃあビールと、ファジーネーブル。」

水内は一次会のつまみに手をつけていなかった。口にあわなかったのだろうか。
おなかすいたあ、と言いながらすらすらと注文をするのを、俺は意外な気持ちでぼんやりと眺めていた。

「伊沢くん、元気?」
「ああ、大丈夫だよ」

俺は、苦し紛れに、ありふれた話題を水内に振ってみる。

「水内ってさ、彼氏とかいないの」
「いるよ」
「そうなんだ」
「そりゃあね……伊沢くんは?」
「まあ」
「そりゃあそっか」

ほんとは伊沢くんみたいな人と付き合いたいけどね。と水内は言った。
いつもは子供らしい表情が、今日はなんだか少し大人びて見えた。

「ねえ、この後、どうするつもり?」

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作者名:ななほし | 作成日時:2021年1月20日 2時

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