04：苦労人 ページ5
▽．
「A、お昼行こう。」
お昼は専ら社内の食堂で食べる。
大半の人は社内の食堂で食べている。
メニューが豊富で安くて美味しい
しかし、たくさんの人が利用しているゆえに競争率が激しい
正確には席の競争率が激しい
お昼休憩は戦争なのだ
「おー、久しぶりA」
「久しぶりA」
お昼は大抵舞と夜久さんと赤葦の四人で食べる
「でさ、黒尾が．．．」
「分かります。木兎さんもそうです。」
「赤葦、それ、二口もだよ。」
「たしかに」
三人が同時にため息をつく
三人ともかなりの苦労人なのである
「それにしてもいいよね。企画部」
いきなり矛先がこちらに向く
たしかに他の部の話を聞いてると、企画部は恵まれてると思う
．．いや、そんなことない
『田中と西谷はうるさいし、一年生は、特に月島くんが生意気だし』
「あ、たしかに」
今度は四人揃ってため息をつく
どうやら、私もなかなかの苦労人らしい
でも、こんな何気ない会話で
ずしんと沈んでいた心が少し軽くなったような気がした
大丈夫
私には仲間がいる
“独りじゃない”
あの人がいなくても大丈夫
そう心の中で繰り返す
せめて会社にいる間だけは婚約破棄なんて忘れていたい
『ごちそうさまでした』
そんなことを思いながら空になったお皿をみつめた
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初月(プロフ) - 無名の雑魚Naさん» ありがとうございます！めちゃくちゃ嬉しいです( 〃▽〃)頑張ります！ (2020年10月16日 17時) (
レス) id: 35c19a5e2a (このIDを非表示/違反報告)
無名の雑魚Na - めっっちゃ好きです!!!! 更新頑張って下さい!!! (2020年10月16日 15時) (レス) id: 323c2d6c78 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：初月 | 作成日時：2020年10月15日 17時
