魔族長と少女と (ページ4)

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大地へ__後編ページ4

こーっそり…こーっそり……
静かーに歩いて誰にも見つからないよう、鳥に乗る場所まで来た。

やっぱり夜は見回りが厳しくて、ここまでこれたのは奇跡と言っていいでしょ！

じゃあ早速……その前に！

横にある3本の木に体当たりをして、ルピー
が出てこないか確認する。

残念ながら今回は出かった…うぅ…朝にもこの木に体当たりしたからかな……

気を取り直して！

私は勢いよく助走をつけて走り、指笛でブルーベリーちゃんを呼ぶ。

…………あれ？来ない。

……あっ、そっか！夜は鳥も寝てるもんね！あははは！失敗失敗！

「とか言ってる場合じゃないよねぇぇええぇえ！！！」

私の体は雲の中へ。

「どうしよ……」

とりあえず！

ピューイ

もう一回鳴らしてみる。

「ブルー…ベリーー！！」

大声で届く距離じゃないね！

そうこうしている内に、何かに引っかかりながら落ちる。

いたっ、いたいって！

ガガガッ、と音をたてながら落ち、とうとうドスンッと顔から着地？した。

ううぅう……痛い…
私オンナノコなのに…

ブツブツと独りごちりながら、ある事を思い出す。

食べ物！

私から少し離れた場所に持ってきたポーチが落ちていて、中を確認すると、見事にグチャグチャになっていた。

……食べられればいいのさ…！

とりあえず今日はもう寝るか！朝になってから行動しよう！

近くにあった得体の知れない物体に乗り、ゆっくり目を閉じる。