赤色 ページ4
ーお別れした後的設定ですー
なんとなく街を歩いていると、
久々に、彼と会った。
いろいろ思うことはあるけれど、話がしたかった。
A「久しぶりだね」
そうだね、と返す彼の
全く変わらない屈託のない笑顔に
何故だか涙がこぼれそうになった。
…本当に、何故だろう。
A「…そうだねぇ」
他愛もない会話を重ねる。
私は彼を見る。
彼は、真っ直ぐに、前を向いていた。
前を向いて話す彼。
じっと見つめると、笑って
なに？と聞いてくる。
やっぱり、涙が出そうになるけれど、
そんな雰囲気ではいられない。
…でも。
切なくなるとわかっていつつも、聞いた。
A「最近どうなの？彼女は？」
思いの外、はっきりと
普段の自分、を装って聞けたと思う。
そして、
彼は、忙しい、けれど充実していると。
そして
今の彼女がとても大切だ、と
変わらない、屈託のないその笑顔で言い切った。
A「そっかそっかー、よかったね！」
ありがとう、と照れた顔も、
どこか懐かしくて胸が締め付けられた。
彼とはそのまま別れ、
少し振り返るともう背中は遠くなっていた。
…もう会えないようなそんな気がした。
ここで泣けば、私は弱くなる。
そう思って私は頬を上げて、
家に帰った。
──────
今日の出来事を思い出しながら、
なんとなく携帯を見る。
携帯を持つ自分の手が、一部分だけ赤くなっていた。
…話を聞いている間、自分の気持ちを抑えるために、
無意識に手のひらをつねっていたのだと察した。
赤色の手一部と、押すと少し痛むその傷が
身体全体にもう1度切なさを呼び覚まさせた。
もう堪えきれなかった。
赤色の傷のある手を見て、久々に泣いた。
ー赤色ー
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西 - この方角に福があるはずです
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馬由(プロフ) - 空さん» わーーーー！ありがとうございます！更新せずすみません！頑張ります！ (2020年11月12日 1時) (
レス) id: 3005827cae (このIDを非表示/違反報告)
空 - 更新頑張ってください!! (2020年6月21日 16時) (レス) id: 3e13b4f0d3 (このIDを非表示/違反報告)
馬由(プロフ) - 通りすがりのみりんさん» お返事遅れてすみません！！頑張らせていただきます！！！！ (2018年10月27日 21時) (レス) id: 8d9fe2f42d (このIDを非表示/違反報告)
通りすがりのみりん - 更新頑張ってください！ (2018年10月21日 20時) (レス) id: 03b76dc7b9 (このIDを非表示/違反報告)
馬由(プロフ) - 花奈桜さん» ひゃー！ありがとうございます！非常に励みになります！！今後もよろしくお願い致します！！ (2018年9月28日 23時) (レス) id: 8d9fe2f42d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：馬由 | 作成日時：2018年3月30日 14時
