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私 side
歯磨きとお着替えも済ませて、お弁当もバッチリ。
光の刺激でてんかんを誘発させるかもしれないから、テレビは一切つけずにご飯の時からずっと、お耳に優しい音楽をかけて。
連絡帳記入もおーけー、今日はヘッドガードも持って行かせようかな。
ソファーでふわふわあくびをしてるともくんをよそに、私はもしものために追加の準備。
ともくんには持てないから、私が持っていかないと、なんて思ってたら、今日もインターホンがいつもの音を鳴らす。
ランドセルや荷物を持って、玄関へ。
今日もだいきくんは元気満々キラキラ笑顔だね?
「おはよー! ともくんむかえにきたでー!」
「おはよう、だいきくん。 中どうぞ? ちょっと待っててね?」
そんなだいきくんと、いつものようにご挨拶。
そして、これもまたいつものように、玄関で待っててもらってる間に、かくれんぼしてるともくんを迎えに行こうとしたんだけど、
「…あれっ、ともくんっ、?、」
リビングには、珍しくソファーで三角座りをしたまま、どこにも隠れてないともくんがいた。
「ともくーん、だいきくん来てくれたよ? 学校…」
恥ずかしいのがなくなってきたのかな?
そう喜んだのもつかの間、明らかに目が虚ろなのに気づいて、すぐ駆け寄る。
ぼーっとしてる状態、そして、まぶたがピクピクっと震えたかと思ったら、そのままカクンと首が前に落ちて。
ともくんのてんかん発作。
大きく痙攣したりはしないけど、こんな欠伸発作がたまに出ちゃう。
朝は大丈夫そうだったのにね、やっぱり今日はダメかな?
「……んっ、んっ、…」
「大丈夫、大丈夫。 今日はぴくぴくさんの日だね? だいきくんにごめんね、言ってお休みしよっか?」
意識がはっきりしてきたら、また朝のように不安げに私に抱っこを求める、ともくん。
本当は寝かせてあげたいけど、抱っこのほうがともくんは落ち着くし、早いことだいきくんに謝らないと遅刻しちゃうし。
そっと立ち上がって玄関へ。
だいきくんは、首を傾げて不思議そうな顔をしていた。
「ごめんね、だいきくん。 ともくん、ちょっとしんどくなっちゃってお休みするね?」
「んー、そっかぁ、 …わかった! ともくん、はよおねつなおりますよーに! いってきまーす!」
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すぴん(プロフ) - まだまだ続きがあるとのこと、大好きなお話がまた読めるのは嬉しいです!完結までマイペース頑張ってください。楽しみ応援しています(^^) (2018年10月23日 15時) (レス) id: f7fd1c07dc (このIDを非表示/違反報告)
らな(プロフ) - 終わってしまうんですね...この作品大好きです!新作も楽しみにしています! (2018年10月21日 19時) (レス) id: 43623a3210 (このIDを非表示/違反報告)
すぴん(プロフ) - お話が終わってしまうのは寂しいです。このお話好きでした。また、七不思議さんのお話楽しみにしていますね! (2018年10月21日 14時) (レス) id: f7fd1c07dc (このIDを非表示/違反報告)
由菜〜きりかみ寄りのきりかみじゅん担(プロフ) - ともくんの優しい心や、周りの人の配慮に触れられるこの作品、大好きです!私もともくんみたいになりたいなーって(*´∇`*)これからも楽しみにしています! (2018年10月1日 23時) (レス) id: c2e0efe9b5 (このIDを非表示/違反報告)
蘭丸(プロフ) - 番外編でのんちゃんのお話も書いて欲しいです! (2018年9月29日 18時) (レス) id: ec8e103f7a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:茉都香 | 作成日時:2018年8月12日 13時