ちっちゃいともくんと、私。２

《ともくんと、ダンス。》 ページ2

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照史先生 side











「うわぁ、今年も来たかー。笑」











7月頭、ちょうどともくんの誕生日の次の日ぐらいにもらった予定表。





運動会の大まかな練習スケジュール。





それを見て、思わず本音が漏れた。笑











′「今年も雨も多いやろうから、絶対この通りには行かないですしね？笑」

「いや、ほんまですよ。 それはそれで大変そうですよね、今年も。笑」











うちの小学校は、10月の頭に運動会がある。





そのために、大掛かりなことをする6年生とかはもう、夏休みに入る前から練習を始めるのが毎年のこと。





低学年は、簡単なダンスが中心やから、夏休み明けてから練習を始めるけど、





なんせにじいろ学級の子らは、その練習が始まることに頭を切り替えられない子が毎年必ず出てくる。





だから、毎年、早め早めに予定を親御さんに伝えて相談したり、ダンスを先取りして練習したり、といろんな対応をするのが恒例となっているらしい。





俺も、ともくんのために、今年も頑張らんとな。





そう思って、そのスケジュールをデスクの1番見えやすいところに貼った。











「あ、もしもし、第七小学校の桐山と申します、神山さんのお宅でしょうか？」











ちなみに去年は、どの競技にも参加できなかった、ともくん。





練習の時は、ダンスも、みんなと一緒に頑張って、半分ぐらい踊れるようになって、かけっこも団体競技も、体育の授業で練習してたんやけどなぁ。





本番になって、パンッ！、という6年生の徒競走で使ったピストルの音を聞いてから、パニックを起こしてもうて。





お母さんから、離れられへんくなってもうて、結局閉会式まで抱きついたまま。





配慮できてなかった俺のせいやのに、すみませんでした、ってお母さんに謝らせてしまって。





ほんまに申し訳なさすぎて、俺自身もめっちゃ悔しい思いをした。











「はい、笑 早いんですけど、早めの方がええかなと思いまして。笑」











だから、今年はどうしても成功させたくて、とにかく早め早めの行動。





2年生の運動会担当の先生から、ダンスの振り付けを教えてもらって、細かく決まり次第随時練習の予定を教えてもらって。





お母さんとも、何回も連絡を取り合って予定を合わせた。





よっしゃ、これで今年はいけそうかな！





そう思った時には、夏休みが明けてた。笑











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