死神〜Ishibashi ページ24
石橋side
真っ黒なブラウス
真っ黒なスカート
真っ黒なヒール
真っ黒なネイル
真っ黒な髪
誰の目も惹きつける
美しい容姿
蠱惑的な笑み
彼女の姿を
そのまま表すなら
悪魔というべきだろうか
全身に黒を纏う
美しい悪魔
芸人1「Aさんや！」
芸人2「今日も美しいな、、。」
芸人3「ほんま、芸人だなんて信じられんわ。」
彼女のを見つけると
まるで学生のように盛りあがる男たち
冷酷な言葉で世間を切り裂くネタ
バラエティに出た時の
柔らかい雰囲気と可愛い一面
そんな彼女は茶の間だけではなく
業界の人間までも虜にする
そして虜になった人間は
姿を晦ます
彼女の隣を歩いた男は
突如世間から姿を消すのだ
今をときめくあの芸人も
ついこの前隣にいたアイツも
誰もがわかっている事実
それなのに誰一人
そのことを口にはしない
世間も
メディアも
ほら、やっぱり彼女は美しい悪魔だ
石「っ、、、」
捉えられた視線
吸い込まれるような瞳
危険だと
理解していても
彼女の虜になってしまっている俺
(おいで)
言葉が発されていないのに
俺の耳に
彼女の甘い声が届く
溶かされた俺の脳は
何の役にも立たない
舞台衣装のまま
甘い香りに誘われ
彼女の後を追う
「いらっしゃい。」
背中でガチャリと
扉の閉まる音
頭の中で何度も響く
施錠される音
もう外の世界には戻れないと
一線を引かれたように
手を引かれ足を踏み入れる
奥へと続く長い廊下
開かれた扉の奥に広がるのは
石「これ、、、」
真っ黒な部屋
そして綺麗に飾られた
見覚えのある物たち
「ふふっ、素敵でしょ？」
あの人が舞台で着ていたスーツ
あの人のトレードマークだったメガネ
あの人が大切そうにしていた万年筆
アイツが着ていたボーダーのシャツ
「遼大も私のコレクションに入れてあげる。」
スルリと解かれたネクタイ
1つ1つ丁寧に外されるボタン
「遼大はピンク色のネクタイが似合うね。」
ゆっくり近く唇
待ち望んでいたかのように噛み付けば
溢れる吐息と
響く水音
「たくさん、愛して？」
真っ黒なベット
真っ黒な服を1枚ずつ脱がせば
真っ白な肌が現れる
石「愛しますよ、誰よりも。」
真っ黒な彼女を
世間は
俺たちは
悪魔だと
美しい悪魔だと呼んだ
でと彼女は悪魔なんかじゃなかった
彼女は真っ黒な服を見に纏う
俺の死神様
死神:それを見る者にとって１番魅力的に感じる姿をしている。
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なち(プロフ) - あくりるうぉーたーさん» あくりるうぉーたー様。ありがとうございます！感想とても嬉しいです！いつもご覧頂き誠に有難う御座います。感想とても励みになります！これからもよろしくお願い致します！ (2020年9月9日 9時) (
レス) id: 53910307d8 (このIDを非表示/違反報告)
あくりるうぉーたー(プロフ) - 突然失礼します、、！いつもいつもにやにやしながら()見させてもらってるんですが、今回のお話がツボすぎて思わず、、笑もう、最高でした、、薬漬けにされちゃうのめちゃくちゃ好きですいつも見てますこれからも楽しみにしてます！ (2020年9月9日 1時) (レス) id: 3d02122e62 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なち | 作成日時：2020年8月31日 18時
