依存と浸透〜Ishibashi ページ16
石橋side
石「痛っ、、、」
ガンガンと痛む頭
酷く重たい身体
ぼんやりとした視界が
少しずつクリアになっていく
石「A、、？」
窓から吹き込んだ風
カーテンが勢いよく乱れると
ベランダに1人
月明かりに照らされる彼女
「あっ、目覚めた？」
振り返った彼女
浮かべる笑顔に
何故だろうか
身体中が強張るのを感じた
石「俺、、なんで、、、」
いくら思い出そうと試みても
途切れ途切れの記憶
仕事から帰ってきて
Aが出してくれたお茶を飲んで、、、
「大丈夫だよ、私がいるから。何も心配しないで？」
横たわる俺に跨り
ゆっくりと身体をなぞる
あれ、なんで俺シャツ着てないんだ
石「っ！！！なにこれ、、、」
「ふふっ、、綺麗でしょ？」
胸元から腰回りにかけて
散らばる無数の青紫と赤の痕跡
うっすらと血の滲む歯形
石「これ、、Aが、、？」
「そうだよ？」
近づく唇
何故だろう
彼女の唇が怖くて仕方ない
金縛りにあったかのように
動かない身体
石「んんっ、、、」
深く深く何度も重なる唇
口内が彼女でいっぱいになる
いやらしく響く唾液の音
クラクラとする頭
酷く心地よいそのキスに
身体の力が奪われる
「好きだよ、遼大、、、。」
何度も押しつけられる唇
まるで薬に犯 されたかのように
グワングワンと揺らぐ視界
働かない脳
「遼大は私のものだよ。」
「遼大には私しかいないの。」
「遼大は私だけを愛すればいい。」
「遼大は私がいないと生きていけない。」
耳元で響く声
落ち着いた声は
ゆっくりと脳内に侵入し
何度も繰り返される
石「A、、。」
無意識に伸びた腕は
彼女の頭を抱え
ゆっくりと自分の元へと引き寄せる
目の前に広がった真っ白な首筋
思い切り歯を立てれば
「んんっ、、」
口内に広がる鉄の味と
心地良さそうな彼女の声
「遼大。愛してるよ。」
耳元で囁かれた言葉
さっきまでの恐怖は一切無くなった
俺を愛する彼女が
俺が愛する彼女が
何処にも行かないように
消えてしまわないように
もう一度その首筋に歯を立てた
石「俺はAだけのものだよ。」
すんなりと出てきた言葉に
一瞬驚いたような彼女の表情は
すぐに満足げなものへと変わった
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なち(プロフ) - あくりるうぉーたーさん» あくりるうぉーたー様。ありがとうございます！感想とても嬉しいです！いつもご覧頂き誠に有難う御座います。感想とても励みになります！これからもよろしくお願い致します！ (2020年9月9日 9時) (
レス) id: 53910307d8 (このIDを非表示/違反報告)
あくりるうぉーたー(プロフ) - 突然失礼します、、！いつもいつもにやにやしながら()見させてもらってるんですが、今回のお話がツボすぎて思わず、、笑もう、最高でした、、薬漬けにされちゃうのめちゃくちゃ好きですいつも見てますこれからも楽しみにしてます！ (2020年9月9日 1時) (レス) id: 3d02122e62 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なち | 作成日時：2020年8月31日 18時
