ポニーテール〜Ishibashi ページ29
石橋side
俺の前でぷらんぷらんと揺れる髪
振り子のように左右に
ゆっくりと揺れる
後「おーい、バシくん。」
石「あっ、ごめん。何？」
揺れる髪に奪われていた視線
細くサラサラとして
近くで揺れると石鹸のような香りがする
後「また見てたでしょ〜。」
石「うん、、まあ。」
その髪にゆらゆらと揺れる
俺の恋心
目を奪われ揺れて
「あっ！」
そのポニーテールが
速さを増して揺れるのは
賢「お、Aやん。」
「賢志郎さん！おはようございます！」
君が好きなあの人が現れた時
まるで犬のしっぽのように
嬉しそうに揺れる髪
俺には見せない
恋焦がれる表情
幸せが溢れる笑顔
ギュウッと何かが締め付けられる音
悲鳴をあげる俺の心
そのポニーテールに
揺らされてどれほど経ったのだろう
伝える事のできない
一方通行な恋心
「おはよ〜。」
石「え、、どうしたの。」
「ん？」
石「いや、髪。」
突然変わったヘアスタイル
胸まであった髪は
肩上までバッサリ
真っ黒だった色は
明るい茶色へと変わっている
「あー、、まあ色々と？」
後「失恋カットって本当にあるんだ。」
都「おい、拓実。」
「うるさいわ！もう伸ばす必要ないし邪魔だもーん(笑)」
少し切ない笑みと
俺にもチャンスが
なんて最低な心
石「好き。」
「え？」
石「あ、、いや、、そっちの髪型の方が、、俺は好き。」
「ふふっ、ありがとう。」
あの人の好みに合わせて
伸ばしていた髪
保たれていた色
すっかり正反対になった髪型
賢「おはよ、髪型変わったからわからんかったわ(笑)」
「ふふっ、イメチェンです！」
賢「可愛いやん、チョコボールみたいで。」
「それ褒めてますか？笑」
その髪に触れた手
照れたような
苦しそうな笑み
その気がないなら触れるな
これ以上苦しめるな
なんていう資格
俺には無い
「ごたくん！つづちゃん！バシくん！今夜は付き合え！」
都「よっしゃ！朝まで飲むか！」
後「え〜だる、、」
「じゃあまた後で！」
走り去る後ろ姿
揺れなくなった髪
その髪が揺れていたのは
俺の恋心ではなく
後「チャンスじゃん。」
石「うるせえよ。」
君の恋心
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なち(プロフ) - 加賀*玲望魅(トミー)さん» 加賀*玲望魅(トミー)様、有難いお言葉に感謝申し上げます。ぜひこれからもよろしくお願い致します！ (2021年1月8日 0時) (
レス) id: 53910307d8 (このIDを非表示/違反報告)
加賀*玲望魅(トミー)(プロフ) - 完結お疲れ様です。私より何千倍も凄い小説を書いていただきありがとうございます。これからも応援してます。 (2020年12月31日 0時) (レス) id: 8e7a3d2703 (このIDを非表示/違反報告)
なち(プロフ) - かおるさん» かおるさん、とても嬉しいコメントありがとうございます！このシリーズは完結してしまったのですが、他の作品も書いているので、ぜひお時間があればお読みいただけると嬉しいです！ (2020年12月16日 0時) (レス) id: 53910307d8 (このIDを非表示/違反報告)
かおる - 小説家になれるレベルに話の構成上手すぎて、、、、！！！！素敵です！愛読させていただいてます！！！ (2020年12月15日 23時) (レス) id: 051f8c256f (このIDを非表示/違反報告)
なち(プロフ) - 薄氷さん» 薄氷さん、またまた有難いお言葉嬉しい限りです！この作品を書いてきてよかったと、お言葉をいただいてすごく感じました！長くにわたりお読み頂きありがとうございました！ (2020年10月15日 21時) (レス) id: 53910307d8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なち | 作成日時：2020年8月4日 15時
