悪くない〜Kawanishi ページ25
「はあ。」
吐き出した煙が
真っ暗な空へと吸い込まれる
夜になっても眠らないこの街は
幼きころ憧れていた街
キラキラとした場所だと
幼き私が思い描いてた街
川「えらいため息やなあ。」
この街は輝いている
幼き私の目には
この街の明かりが
キラキラという憧れを彷彿とさせていたのだろう
川「幸せ逃げるで。」
隣からかおる嗅ぎ慣れた香り
私のより重めな煙草
「逃げるような幸せあらへんよ。」
川「ふふっ、そうやなあ。」
事後に2人ベランダに並んで煙草を吸う
3日に1回のペースで繰り返される日々
こんな生活をしてもう1年以上
川「シた後の煙草はうまいな。」
「そやね、うまいわ。」
私たちの関係は
世間ではふしだらだと
淫だと言われるようなもので
要は身体のお友達
2人の間には
みんなが思い描くような
綺麗な愛はない
開いた穴を埋めて
物足りない日々に刺激を与えて
その欲に従うだけ
川「ふふっ、また胸デカなったか？」
「賢志郎が胸ばっか揉むからやろ。」
綺麗な愛なんて存在しないのに
2人の間には確かに
確実に
少し変わった形の愛は存在する
「なあ。」
川「ん？」
「東京は眩しいなあ。」
川「そやな、俺らには眩しすぎるな。」
きっと私たちの関係は
私たちの日常は
他人から理解されるものでも
他から見て幸せと言えるものでもないだろうけど
川「まあでも、、」
「悪くないよな。」
川「そやな。」
こんなに日常も悪くない
川「もう1回戦いくか？」
「ムードもへったくれもないな。」
川「そんなもんやろ。」
煌びやかな街を見下ろしながら
重なった唇
深く絡み合うキス
口に広がるのは
２人の煙草の味
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なち(プロフ) - 加賀*玲望魅(トミー)さん» 加賀*玲望魅(トミー)様、有難いお言葉に感謝申し上げます。ぜひこれからもよろしくお願い致します！ (2021年1月8日 0時) (
レス) id: 53910307d8 (このIDを非表示/違反報告)
加賀*玲望魅(トミー)(プロフ) - 完結お疲れ様です。私より何千倍も凄い小説を書いていただきありがとうございます。これからも応援してます。 (2020年12月31日 0時) (レス) id: 8e7a3d2703 (このIDを非表示/違反報告)
なち(プロフ) - かおるさん» かおるさん、とても嬉しいコメントありがとうございます！このシリーズは完結してしまったのですが、他の作品も書いているので、ぜひお時間があればお読みいただけると嬉しいです！ (2020年12月16日 0時) (レス) id: 53910307d8 (このIDを非表示/違反報告)
かおる - 小説家になれるレベルに話の構成上手すぎて、、、、！！！！素敵です！愛読させていただいてます！！！ (2020年12月15日 23時) (レス) id: 051f8c256f (このIDを非表示/違反報告)
なち(プロフ) - 薄氷さん» 薄氷さん、またまた有難いお言葉嬉しい限りです！この作品を書いてきてよかったと、お言葉をいただいてすごく感じました！長くにわたりお読み頂きありがとうございました！ (2020年10月15日 21時) (レス) id: 53910307d8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なち | 作成日時：2020年8月4日 15時
