不思議な関係〜Ishibashi ページ22
「遼大、ご飯できたよ。」
石「はーい。」
1ＤＫ小さな間取り
二人にしては少し窮屈なテーブル
向かい合って豪華とはお世辞にも言えない朝食を口にする
私の作るご飯を食べて
食べ終わると遼大が食器を片付ける
準備が済めばお互い仕事へと向かう
基本私が先に帰宅するが、
たまに家の鍵が開いていて
扉を開けるとおいしそうな香りが漂う日もある
お風呂上り遼大の笑い声に誘われ
テレビの前のソファーへと近づくと
何も言わずとも左側に寄って
私のスペースが作られる
火照った身体を冷まそうと
ベランダでくつろいでいると
首にタオルを巻き
髪を濡らした遼大が
アイスを片手に隣にやってくる
何気ないことを話しながら
2つ添えられたスプーンでアイスを分け合う
分け合うと言えばパピコ、
もしくは雪見大福かピノ。
でも遼大が持ってくるのは決まってカップアイス
それをうまく分け合う事にももう慣れた
石「A〜寝るよ〜。」
私たちの関係は、、、
よくわからない。
気が付いた時には
この小さな部屋に遼大が住み着いていた。
恋人でもない私たちは
ただの同居人
「ん、おやすみ。」
石「おやすみ。」
ただ１つだけ変わってると言えば
寝るとき私は必ず遼大の腕の中
抱きしめあって眠ること
なぜだかはわからない
これもそう、気が付いた時には習慣となっていた。
遼大のことが好きかと聞かれたら
その答えはもちろんイエスだ。
ただ、この好きが恋としてかと言われると
少し違うような気がする
ただ愛であることは間違えない
遼大と付き合いたいかと聞かれれば
答えはノー。
でも遼大が他の人と付き合ったら
それはなんだか嫌だ。
要はワガママな感情。
石「今日はラジオだから先寝てて。」
「わかった。」
でも結婚したい人と言われたら
真っ先に思い浮かぶのは
遼大の顔なのだ
(忘れかけていたあの頃の放課後、、、)
ラジオから聞こえる遼大の声を聴きながら
ベッドの中に一人入る
セミダブルのベッドは
二人には窮屈で
一人だとちょうどいいはずなのに
広すぎると感じるようになったのは
きっと遼大のせい
「ん、、」
石「あ、ごめん起こした？」
「平気、、。」
無意識に伸ばした両手
安心する香りと
遼大のぬくもりに包まれる
石「おやすみ、A。」
明日も窮屈なテーブルで食事をして
カップアイスを分け合って
小さなベッドで抱き合って眠る
こんな日々が
この先もず続きますようにと願いながら
瞳を閉じた
遼大と私の
少し不思議な関係。
不思議な関係�供�Ishibashi→←左隣のデスク〜Hamaie
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なち(プロフ) - 加賀*玲望魅(トミー)さん» 加賀*玲望魅(トミー)様、有難いお言葉に感謝申し上げます。ぜひこれからもよろしくお願い致します！ (2021年1月8日 0時) (
レス) id: 53910307d8 (このIDを非表示/違反報告)
加賀*玲望魅(トミー)(プロフ) - 完結お疲れ様です。私より何千倍も凄い小説を書いていただきありがとうございます。これからも応援してます。 (2020年12月31日 0時) (レス) id: 8e7a3d2703 (このIDを非表示/違反報告)
なち(プロフ) - かおるさん» かおるさん、とても嬉しいコメントありがとうございます！このシリーズは完結してしまったのですが、他の作品も書いているので、ぜひお時間があればお読みいただけると嬉しいです！ (2020年12月16日 0時) (レス) id: 53910307d8 (このIDを非表示/違反報告)
かおる - 小説家になれるレベルに話の構成上手すぎて、、、、！！！！素敵です！愛読させていただいてます！！！ (2020年12月15日 23時) (レス) id: 051f8c256f (このIDを非表示/違反報告)
なち(プロフ) - 薄氷さん» 薄氷さん、またまた有難いお言葉嬉しい限りです！この作品を書いてきてよかったと、お言葉をいただいてすごく感じました！長くにわたりお読み頂きありがとうございました！ (2020年10月15日 21時) (レス) id: 53910307d8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なち | 作成日時：2020年8月4日 15時
