好きな人〜Ishibashi ページ12
私には好きな人がいる
「おはよ〜」
石「ん、Aおはよ。」
すれ違うときに私の頭をポンポンと撫でてきたり
石「ほら、いくよ。送ってくから。」
飲み会の帰りは
わざわざ反対方向の家まで送ってくれたり
石「大丈夫？」
「え、何が。」
石「悩みがある顔してるから。」
私のちょっとした変化に気づいたり
石「あ、その服かわいいじゃん。」
新しい服を着ていくと気づいてくれたり
もしかして私のこと
なんて期待させてくる
思わせぶりな男。
なんて言い方は悪いけど。
遼大が私に気がないことくらいわかってる
後「ねえバシくん、Aちゃんとはどうなの。」
石「どうって何。」
都「どうもこうもいい感じじゃん。好きなんだろ？」
石「好きじゃないよ、仲の良い同期。それだけ。」
前に三人が話していたのを聞いてしまったから
諦めようとしても
叶わないとわかっていても
遼大の思わせぶりな態度に
期待してしまう
石「何怖い顔してんの。」
「ちょっ！！！近い！！」
石「驚きすぎだって(笑)」
貴方のことを考えていましたなんて
言えるわけもない
急に目の前に広がった遼大の顔に
鼓動が早まって苦しい
石「ほらいくよ、Aも来るでしょ。」
放心状態で立ち尽くす私を振り返り
石「何してんの、みんな待ってる。」
「ちょっと！手！」
石「いつまでも来ないからだろ。」
強引に私の手を引いて歩きだした
より速さを増す心臓は
壊れてしまいそうだ
同期の飲み会
ワイワイと騒がしい居酒屋
私の横でジンジャーエールを口にしながら
楽しそうにしている遼大
ぎゅうぎゅうの座敷で
時折肩が触れ合う
身体の左側が暑い
この笑顔が大好きで
一緒に笑っていられれば
それでよかったのに
いつからか芽吹いた気持ちは
大きくなりすぎて制御不可
都「なにぼんやりしてるんだよ飲め〜」
「もう出来上がってるし(笑)」
いっそ嫌いになってくれれば
ズルズルと叶わない恋心を引きずる必要もないのに
都「難しいこと考えるくらいなら酒だ酒〜！！！」
「わかった飲むってば(笑)」
そういえば遼大は酒癖の悪い人が嫌いだった
それを聞いてからあまり飲まないようにしていたけど
もうその必要もないよね
都「カンパーイ！！」
「カンパーイ！！」
都築に流されるままに
お酒を飲み続けた
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なち(プロフ) - 加賀*玲望魅(トミー)さん» 加賀*玲望魅(トミー)様、有難いお言葉に感謝申し上げます。ぜひこれからもよろしくお願い致します！ (2021年1月8日 0時) (
レス) id: 53910307d8 (このIDを非表示/違反報告)
加賀*玲望魅(トミー)(プロフ) - 完結お疲れ様です。私より何千倍も凄い小説を書いていただきありがとうございます。これからも応援してます。 (2020年12月31日 0時) (レス) id: 8e7a3d2703 (このIDを非表示/違反報告)
なち(プロフ) - かおるさん» かおるさん、とても嬉しいコメントありがとうございます！このシリーズは完結してしまったのですが、他の作品も書いているので、ぜひお時間があればお読みいただけると嬉しいです！ (2020年12月16日 0時) (レス) id: 53910307d8 (このIDを非表示/違反報告)
かおる - 小説家になれるレベルに話の構成上手すぎて、、、、！！！！素敵です！愛読させていただいてます！！！ (2020年12月15日 23時) (レス) id: 051f8c256f (このIDを非表示/違反報告)
なち(プロフ) - 薄氷さん» 薄氷さん、またまた有難いお言葉嬉しい限りです！この作品を書いてきてよかったと、お言葉をいただいてすごく感じました！長くにわたりお読み頂きありがとうございました！ (2020年10月15日 21時) (レス) id: 53910307d8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なち | 作成日時：2020年8月4日 15時
