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「あっ!Aさん!」
「ふふ、こんばんは ♪」
Aが来ると、玉は嬉しそうだ。
もしかして好きになったとか・・・?
気になるけど 怖くて聞けない。
「ねぇミツ先輩、今日は俺がAさんの作りたいんだけど……ダメ?」
『え…』
「ねっ、お願い!」
嫌だ、とは言えなかった。
『……いいけど、』
「よっしゃ、いいって ♪」
「えー…玉ちゃんに作れるの?(笑)」
「ふふ、任せといて ♪ Aさんの為にとびきり美味しいの作るから!」
『……。』
「…ミツ、」
『……。』
「ミツ、仕事中だよ。」
横尾さんの声で ハッと我に帰った。
『…悪い、』
「ふふ、まさかあの裕太が あそこまで懐くなんてね。よほど気に入ったみたい。」
『……。』
「そんな心配しなくても、Aちゃんはミツしか見てないと思うけどな。」
『っ、俺は別に…』
つーか 心配って・・・
俺、横尾さんにAが好きだとか 今まで1度も言ったことねぇんだけど?
「仕事中にそんな顔してたら バレバレだよ?完全に嫉妬しちゃってるじゃん (笑)」
『…っ、』
「逆に俺は不思議に思うけど。なんで半年も経ってるのに 進展ないわけ?」
『……。』
「最初っからずっと Aちゃんはミツだけだよ。ミツだけしか見てない、」
横尾さんの真っ直ぐな視線と 真剣な表情に、思わず視線を逸らしてしまう。
『……仕事中にする話じゃねぇだろ、』
「…ふふ、そうだね。」
.
その日、店にいる間はAとほとんど話すことなく 上がりの時間になった。
この時間にしては珍しく、Aの他に客は1人もいない状況だ。
『じゃ、お疲れ〜』
「お疲れ様。」
「ミツ先輩 お疲れ様でーす……あれ、Aさんも帰っちゃうの?」
不思議そうにAを見る玉。
玉と楽しそうに話している最中だったAは、俺が帰る時間が迫るにつれて分かりやすくソワソワしていた。
そんなAに内心嬉しく思ったけど、顔に出ないように必死だった。
「あ…今日はこの後予定があるから、」
「そっかぁ、残念…」
「ごめんね?」
「次はいつ来てくれる?」
「ん〜…金曜日かな?」
「ふふ、待ってる ♪」
・・・さっきから 距離近くね?
横尾さんは"懐いてる"って言ってたけど、そうは見えないのは俺だけか?
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nanaco(プロフ) - ぴろみんさん» ぴろみんさん、コメントありがとうございます(*ノ∀ノ) ね♪ 焦れったいの最高ですよね〜(*^^*) これからもジレジレしちゃって下さいm(*_ _)m (2020年4月13日 23時) (レス) id: d77fcd2775 (このIDを非表示/違反報告)
ぴろみん(プロフ) - コメント失礼します。両片想いのすれ違い大好きです!(笑)楽しく読ませていただいています^_^ (2020年4月13日 17時) (レス) id: ee206e27b7 (このIDを非表示/違反報告)
nanaco(プロフ) - みちこさん» バーテンみっくん!でもチャラくないの(*ノωノ) また後で更新しに来ます♪ 他メンはあと2人出しますよ( ̄∀ ̄*) (2020年4月11日 19時) (レス) id: d77fcd2775 (このIDを非表示/違反報告)
みちこ(プロフ) - 新作ですかー(^.^)しかもみっくん(//∇//)続きが気になる(^_^)楽しみにしてます(^.^) (2020年4月11日 16時) (レス) id: 95022a0a60 (このIDを非表示/違反報告)
nanaco(プロフ) - もち?太郎さん» あー・・・あれか!でも今は裕太sideだからね、あれは宏光とのやり取りだから(^_^;) (2020年2月8日 6時) (レス) id: d77fcd2775 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:nanaco | 作成日時:2020年1月31日 20時