はぐれものどうし。２ (ページ7)

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「じゃあAちゃん、今日はよろしく」

「はい」

翌日、私と樹先輩は図書室の小さな椅子に向かい合って座っていた。

樹先輩の隣には、いろいろな教科の参考書が山積みになっていた。

「・・・じゃあ、分かんないところがあったら言ってください。教えるので」

「おん、ありがと」

早速教科書のページを開き、ノートに何かを書き始める。

耳にかけていた真っ赤な髪の毛が滑り落る。

・・・何でこんなに樹先輩眺めてるんだっけ、早くやろう。

ふと我に返り、私もシャーペンを取り出してノートを開く。

しばらく二人の間にシャーペンを走らせる音だけが流れた。

そこから数分経った頃だろうか。

「ん、あのさあ、ここ」

「ああ、はい」

「・・・」

そこで樹先輩の動きが固まる。

「なんですか、どこですか」

「あのさ、お前らって、何？付き合ってるわけ？」

「・・・は、？」

突然された質問の意味も、意図も分からない。

「だからさ、慎太郎と、お前。付き合ってんの？」

「いや、別に・・・」

「クラスのやつらがそう言ってるの。お前と慎太郎が二人きりでいたって」

それはきっと、昨日のことだろう。

でも、私は釈然としなかった。