第11話:秘密の場所 ページ13
土蜘蛛
「・・・ふん、そもそもお主は元祖軍であろう」
えんらえんら
「うふふ、以後気を付けますぅ」
土蜘蛛
「全く・・・」
謝っているのか、いないか。彼女の言動に呆れるしかなかった。
えんらえんら
「そんなことより、早く出発しなければ日が暮れてしまいますわぁ」
土蜘蛛
「うむ、そうであったな」
A
「あの、これからどこに・・・?」
土蜘蛛
「吾輩だけが知る″秘密の場所″だ」
A
「秘密の場所?」
土蜘蛛
「では、行ってくる」
えんらえんら
「いってらっしゃいませぇ」
えんらえんらに見送られながら屋敷を後にした。
ーA視点ー
A
「・・・」
いつになったら元の世界に帰ることができるのか。今頃、向こうでは大きな騒ぎが起こっているに違いない・・・。
土蜘蛛
「ん?・・・どうした。考え事か?」
A
「いいえ、何でもありません」
土蜘蛛
「・・・」
どうしよう・・・。気を悪くさせてしまっただろうか。
土蜘蛛
「Aよ」
A
「は、はい!」
土蜘蛛
「そろそろ、敬語を使うのを止めぬか」
A
「へ?」
すると、土蜘蛛さんは立ち止り、ゆっくりと私の方に向き直った。
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作者名:ツツジ | 作成日時:2022年8月11日 13時