隣のクラスの中原くん【文スト】

教科書55ページ ページ7

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先生「おい、起きろ。もう授業中だぞ」






何かに頭を叩かれる感覚で目が覚める


地味に痛い……







『……すみません』


先生「教科書55ページ」







はぁ…。まさか寝過ごすなんて…


窓の外を眺めながら、パラパラと教科書をめくる






あ……そういえば太宰くんのクラス

体育って言ってたな……







そう思いながらぼーっと窓の外を眺めると

すぐに見つけた…





茶色のクルクルとした髪の毛。


ジャージに着替え、少し不機嫌そうな顔をしている彼








……かっこいいな。





少しの間、見惚れていると

そこにもう1人見慣れた顔を見つけた








その人物は……校舎の方を向き

片手を上げる






そして、口元だけ笑みを浮かべた









太宰くん……。








もしかして……私に手を振ってる？？



……いや、そんなわけないよね？













でも今、目が合ってるような……








太宰「おお〜い！Aちゃ〜ん！」





……え。


なんで呼んだ？しかも大声で






大きく手を振り出した彼に

軽く手を振ると






太宰くんの近くにいた中原くんが

こっちを向いた





その瞬間、バチっと目が合った

まるで時が止まったように、息を呑む




とっさに軽く会釈をすると

少しして中原くんはプイッとどこかに行ってしまった











……目、合っちゃった。









先生「おーい、A！外ばかり見てるんじゃない！
55ページ読み上げろ！」





『げっ…、すいません…。』










そして、気付いた

教科書55ページに貼り付けられた付箋紙に。








"教科書貸してくれたお礼だよ。 太宰"











あ……突然の呼び声……


そういうことだったんだ……













もう……



太宰くん、最高……！














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