彼の名前は ページ3
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太宰「はぁ…。……で、アレの何が知りたいわけ?」
『え?あ……えっと……名前を……』
太宰「……それだけ?」
『うん……。』
太宰「……はぁ〜。中原中也。
じゃあ、私も教えたんだから
君の名前くらい教えてくれる?」
『ありがとう、太宰くん!わたしは、Aだよっ』
中原中也……
ただ彼の名前を知れただけで
なんだかすごく大きな一歩を進んだ気がして
自然と頬が緩む。
太宰くんにありがとうを伝え
もう一度、茶髪の彼……中原くんを眺めた。
机に突っ伏し、寝ている姿は
遠目から見てもカッコよくて
ドキドキと胸が高鳴った
太宰「……ほんっと、悪趣味だねぇ〜」
彼は、不満げな瞳で私をじーっと見つめると
太宰「てか早く帰りなよ。授業始まるよ?」
と、私の目の前でひらひらと手を振った
その時、始業のチャイムが鳴り響く
『あ、やっば……!じゃ、じゃあね…!』
急いで太宰くんに挨拶をし
もう一度、中原くんのほうを見つめた
チャイムの音で顔を上げた彼の、
眠そうに目を擦る横顔に、目が奪われる…
ただの日常のワンシーン
それがどうしてこんなにも胸をキュンとさせるのだろう…
……恋ってすごい
そんなことを思いながら
急いでクラスに戻った
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リムル=テンペスト - 体調崩さないように気をつけて下さい (3月25日 2時) (レス) id: 93fa3720ae (このIDを非表示/違反報告)
リムル=テンペスト - とても良い作品ですね あ、ハートは押しときました (3月7日 21時) (レス) @page29 id: 93fa3720ae (このIDを非表示/違反報告)
甘色様(プロフ) - 琉菜さん» まってますー! (1月31日 20時) (レス) id: 236baa30bf (このIDを非表示/違反報告)
琉菜(プロフ) - 甘色様さん» 実は結構進んでいるので、だいぶ先になってしまいそうですが……。笑 (1月31日 19時) (レス) id: 5d79ee455b (このIDを非表示/違反報告)
甘色様(プロフ) - 琉菜さん» えっ・・・うれしい・・・! (1月31日 16時) (レス) id: 236baa30bf (このIDを非表示/違反報告)
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