隣のクラスの中原くん【文スト】 (ページ2)

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隣のクラスの彼ページ2

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あれは……誰だったのか……

先輩？それとも一年生？

……わからない

ただ、わかってるのは

彼がこの学校の人だと言うこと

　

あとは、茶色のクルクル頭。

帽子をかぶっていたことくらいで

彼の事なんて、何にも知らない……

それでも、また通るのではないかと

前に彼を見つけた場所を眺めたり

学校生活の中でも、どこかに彼がいるのではないかと

周りをキョロキョロと探す毎日が始まった

そしてーー

数日が経った頃、やっと見つけたのだ

彼のことを。

それにしても……

まさか、隣のクラスだったとは……

休み時間……

いざ決心した私は、隣のクラス

机に突っ伏している茶髪の彼を遠目で確認すると

教室の入り口に立ち

廊下側、最後尾にいた男の子に声をかける

『ねぇ、』

暗めの茶髪、すこしふわっとした髪の彼は

わたしの声に気づかないのか

必死に何かをノートに書き綴っている

『ねぇねぇ。……おーーい。』

あまりにもシカトするもんだから

声がだんだんと大きくなってしまう

『ね！そこの包帯のキミ！！聞いてる？！！』

そこまで言ってやっと気が付いたのか

私の方をチラリと振り返った彼は

私の顔を少し眺めると

優しそうな顔でニコリと微笑んだ

「さっきからずっと、私のこと呼んでたのかい？
ところで君……誰？？」

彼の優しそうな雰囲気に少し心がホッとした

『わたしは……隣のクラスの人間なんだけど、
実は……ちょっと聞きたいことがあって……！』

「なんだい？僕の名前は太宰治。
もしかして僕の好きなタイプでも聞きにきたのかい？」

……太宰治。

……ナルシストなのかな？

『ごめん、君じゃなくて……
あの……あそこにいるクルクルした茶髪の子の事
教えてほしくて……』

太宰「……は？僕じゃ無くて、中也？

君〜、僕みたいなイケメンを目の前にして
あんな蛞蝓のことなんて聞いてくるなんて失礼じゃない？」

彼はまるで、うげ〜とでも言いたそうな表情で

私を蔑むように見つめた

『……え？ごめん』

なんなんだろう、この人は…

ちょっと聞く人間違えたかも…

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