17. ページ18
A side
阿部ちゃんに初めて会った日から何日経ったのだろう
すごく変わった私の日常と心情
あの日の急すぎる話を未だに受け入れられずにいる
どんなに泣いても流れる事のないこの気持ち
涙で流せる事ができたら楽なのに
……ふっかさん今頃どうしてるのだろうか
彼女さんと幸せにしてるのかな、
あの日以来、ふっかさんとは連絡は取ってない
__阿部ちゃんと付き合わない?
その答えを聞かれるのが怖いから
それに……ふっかさんからもメッセージはこない
私がどんな答えを出そうともふっかさんの気持ちはもう決まっていて揺らぐ事はないのだろう
もう一つ変わった事がある
会社で阿部ちゃんとよく話すようになったことと定期的にメッセージがくる
阿部ちゃんはいっつもニコニコ話してくれるし
とても真面目で仕事もすごく良くできる
資料の事とか困ってる事もすぐ助けてくれる
メッセージの最初と最後はいつもお疲れ様とありがとうで終わる
それだけで毎日すごく救われるし嬉しい
きっと彼は凄く優しくて誠実な人なんだろうな…
___今度、二人でご飯食べに行こ?
いつもならすんなり返せるメッセージなのに今回は違う
…返事ができずにいる
ご飯に行くだけに悩む必要なんてないのに
後ろめたさを感じるのはふっかさんがずっと私の中から消せないから
いつまでもふっかさんを思っていた所でふっかさんは私の所へは来てくれないのにそれでも求めてしまう
結局、メッセージの返信ができないまま数日が経った
(阿部) Aちゃん!
久しぶりな阿部ちゃんの声
…というのも返事をしてない気まずさから私がちょっと避けてただけ
A あ…お疲れ様です…
気まずさからか小さくなる声
(阿部) 今日もお疲れ様!
最近、会わなかったけど元気にしてた?
いつもと変わらずニコニコ話してくれる阿部ちゃんに余計に罪悪感を感じる…
A あ…はぃ
あのメッセージの事に触れられるかもしれないと思うと
早くこの場から立ち去りたい
そんな風に考えてたらやっぱり痛い所を突かれる
(阿部) こないだのメッセージの事なんだけど…さ
触れないでほしい…
でも、阿部ちゃんから言われたのは意外な言葉
69人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:こむぎ | 作成日時:2020年7月14日 17時