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(深澤) side
Aちゃんを初めて抱きしめてからもう1年くらい経つ
相変わらず続く中途半端な関係
きっと俺が自分で中途半端にしてるだけ、
俺はまいを愛してる
まいから電話が鳴るだけで嬉しくて舞い上がる
会えるってなるとまいしか見えなくなる
でも、Aちゃんも手放せない
正確にはAちゃんの優しい温もりが手放せない
Aちゃんが好きか？そう考えた時に
はっきり答えが出ない
Aちゃんに会うたびに感じる温かい幸せと
押し寄せてくる罪悪感
こんな身勝手に巻き込んでしまったAちゃんにも罪悪感を感じるから
これ以上の関係にはならないようにする
でも、会うたびに感じるAちゃんのまっすぐな愛情
このまま……でいいわけないよな、
そんな時に同期の阿部ちゃんに相談された
(阿部) 俺、気になってる子がいるの、
誰々ー？なんて呑気に聞いてたら
事務の岩本Aさんって言う人、
ってびっくりして自分の耳を疑ったけど
Aちゃんで合ってる
聞くとこによるとけして目立つタイプではないけど
いつも一生懸命周りをサポートしてる彼女や
文句も言わずに真面目に仕事をしてる姿
そして彼女はとても綺麗な目をしてる
その目にほぼ一目惚れだということ
俺が思ってる以上に阿部ちゃんはAちゃんの事を
よく見てるんだと思う
そしてなにより好きなんだろう
……阿部ちゃんなら
いや、俺がAちゃんの付き合う人に口出しなんてできない
でも、Aちゃんはこのままだときっと俺の側にずっといる。
……俺が終わらせるまで
終わらせなきゃ…な、
(深澤) Aちゃんなら俺、友達だよ、応援する！
今度、3人で飯行こ
(阿部) ほんと？ おっしゃー！ありがとう。
なんてニコニコしてる阿部ちゃん
俺には言う資格ないけど幸せにしてやってよ
阿部ちゃんならきっとできるから
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作者名：こむぎ | 作成日時：2020年7月14日 17時
