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紗奈は自分の掌に剣の刃を突き立てた。赤い線が入った掌から、ボタボタと赤い鮮血が垂れていく。
水穂は赤髪の手が緩んだのかわからないが抜け出していた。
金髪は急にしゃがみ込み口元を手で押さえる。
「なんや…これっ…！甘い…」
彼がひるんだのを見計らい、屋根の上と逃げて、4人全員いるのを確認して自分たちのアジトへと向かう。
ところだった。
だが、すぐに紗奈たちの周りを白いガスのようなものが空中を満たす。
体に力が入らなくなり、屋根に倒れ意識を失ってしまった。
意識を失う直前、他の3人のものでもない人影を紗奈は見つけたが、誰かはわからなかった。
もしかしたら警察かもしれない。
(時間稼ぎのために…やっ、た…のかも…。)
そして、紗奈は呑まれるように意識を失った。
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作者名：朧月 天音 | 作成日時：2020年12月8日 21時
